文英様式の石仏とは、吉備固有の石仏群で、独特の面相と素朴な体部表現の石仏。「文英(ぶんえい)」の名を刻む石仏が四体確認されたことから、同様の作風を持つ
石仏を 文英様(ぶんえいよう)石仏と称している。石仏の銘から天文二年(1533)〜天正十年(1582)の約五十年の間につくられたことがわかっている。
田上寺跡 文英様石仏(岡山県岡山市足守余町)
田上寺跡 地蔵石仏(室町時代後期、花崗岩、高さ 58Cm 幅 32Cm)
右手に錫杖、左手に宝珠を持ち、蓮華座の上に立つ地蔵菩薩を薄肉彫りする。旧 田上寺跡の参道口に祀られている |
*JR岡山駅前から中鉄バス 大井行き乗車、「足守農協前バス停」下車、北西方向へ 徒歩 約10分。
江口家墓地 1号石仏(室町時代後期 天文四年 1535年、高さ 70Cm 幅 60Cm)
蓮華座に坐し、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩を薄肉彫りする。「天文四年(1535)願主、八月二十四日」の刻銘がある |
江口家墓地2号石仏(高さ 107Cm 幅 59Cm)
蓮華座上に坐し、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩を薄肉彫りする。刻銘はない |
*JR吉備線「足守駅」下車、北方向へ 約700m。
報恩寺(ほうおんじ) 文英様石仏
向かって左から1号・2号・一体おいて3号石仏、少し離れ一体おいて4号石仏
2号石仏(高さ 114Cm 幅 52Cm)、地蔵立像を薄肉彫りする | 報恩寺3号石仏(地蔵石仏) |
報恩寺4号石仏(室町時代後期 天文三年 1534年、高さ 68Cm 幅 59Cm)
十一面観音を薄彫りする。「開山雲、天文三年(1534)、甲午三月」の刻銘が大きく刻まれている |
大崎廃寺跡・遍照寺・高松城跡の文英様石仏 石仏と石塔-目次!
JR吉備線を走るローカル列車
報恩寺の門前から撮った
*JR吉備線「足守駅」下車、北東方向へ 約1Km。
(撮影:平成21年2月7日)