弥勒丘(みろくおか)弥勒石龕仏(奈良県天理市柳本町上長岡)
弥勒丘 弥勒石龕仏(南北朝時代後期 永和四年 1378年、花崗岩、高さ 118Cm 像高 95Cm)
石龕仏の屋根は、前方に落ちている。奥壁は三石からなり、中央の板石に舟形を彫りくぼめた如来形の弥勒を厚肉彫りする |
弥勒如来 頭部
見る角度により弥勒如来の表情が変わる。作者はこのあたりに作品を残している善教(ぜんきょう)で、左の板石下面に刻銘がある。 |
奥壁 左右の板石上面に、金剛界・胎蔵界 両大日の種子を月輪内に刻んでいる
左の板石(高さ 127Cm 幅 48Cm)は、上面 月輪内に金剛界大日の種子「バン」、下面に「大工僧善教、大勧進沙弥渓乗、口口施主卅二人」の銘文を刻む
奥壁右 板石は、上面に胎蔵界大日の種子「ア」、下面に「人夫八十人、永和二二(四)年戊午一月八日奉入、結縁衆二百人」の銘文を刻む |
奥の院道 地蔵坐像石仏(南北朝時代前期 貞和五年 1349年、花崗岩、高さ 97Cm 像高 39Cm) |
長岳寺から奥の院に登る道横にある。蓮華座に坐し、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ。像横に貞和五年(1349)の刻銘が入る。善教の作といわれている
弥勒石龕仏は、中央の畦道を突き当たった大きな木の根元に、安置されている
*JR桜井線「柳本駅」下車、長岳寺の裏手、及び奥の院への道の途中。
(撮影:平成19年12月24日、平成21年6月9日)