青龍寺宝篋印塔

 青龍寺(奈良県奈良市藺生町276)

青龍寺宝篋印塔(旧 村指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 226Cm)

塔身、輪郭を巻き月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫する(北面、アク)
大型の宝篋印塔は、本堂の手前、境内の向かって左側に立っている 塔身、輪郭を巻き月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫する(東面、ウーン)

塔身は輪郭をとり、月輪内に金剛界四仏の種子、北面:アク(不空成就)、東面:ウーン(阿閦如来)、南面:タラーク(宝生如来)、西面:キリーク(阿弥陀)を薬研彫りする

笠の段形は、下二段、上六段、隅飾はやや外傾し、二弧輪郭付で内は無地

塔身、輪郭を巻き月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫する(南面、タラーク)
塔身、輪郭を巻き月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫する(西面、キリーク) 堂々たる大型の宝篋印塔で、完存する。塔身の梵字が深く刻まれている

基礎上端は二段、側面は四面とも素面で刻銘はない

相輪部は、最下段に側面が二区格狭間の露盤と相輪を一石で作る。露盤の上は、通常通り伏鉢・請花・九輪・請花・宝珠と続く

壇上積み基壇

切石の上に基壇が置かれている。羽目石は無地

露盤の形状と塔身の梵字が印象的で、細部は異なるが大和郡山市の額安寺塔に似た雰囲気を持っている

壇上積み基壇の背面、羽目石頂部中央に孔が穿たれている

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青 龍 寺

宝篋印塔は、本堂の手前、向かって左側に見える

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* 近鉄大阪線「榛原駅」より奈良交通バス 針インター行き乗車、「松並バス」停下車、南方向へ徒歩 約1.5Km。

(写真:平成21年10月4日)