徳融寺(とくゆうじ)(奈良市鳴川町25)
中将姫ゆかりの寺院で、藤原豊成・中将姫父子の供養塔と伝える宝篋印塔がある。現在、融通念仏衆の寺院
徳融寺(とくゆうじ)笠塔婆
徳融寺(とくゆうじ)笠塔婆(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 115Cm 幅 40Cm)
北面、薬師如来立像 (像高 78Cn)
笠塔婆西面、弥勒仏立像 | 笠塔婆東面、釈迦如来立像 |
笠塔婆は、枠取りをして彫りくぼめた内に如来立像を半肉彫りし、下部は五輪塔の反花座を流用する。もとは、背の高い塔身があり、現在 下の部分を欠失している
徳融寺(とくゆうじ)笠塔婆南面、阿弥陀如来立像
顔や手の表情、衣文の流れなど、細かく彫り上げて、なんとも美しい。笠の軒反(のきぞり)も鎌倉時代後期を表している |
徳融寺(とくゆうじ)宝篋印塔(二基)
宝篋印塔西塔(鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 180Cm)(藤原豊成公 供養塔)
塔身、金剛界四仏の種子を薬研彫りする(ウーン:阿閦如来) | ||
大きく壊れている部分があるが、全体は一具のものといわれている | 基礎上端は二段、側面は四面とも無地。背が低く古式をしめす |
宝篋印塔東塔(室町時代中期、花崗岩、高さ 170Cm)(中将姫 供養塔)
笠は、薄い下二段、上は六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地 | ||
塔身、輪郭付で内に胎蔵界四仏の種子を薬研彫りする(ア:宝幢) | 基礎上端は二段、側面は無地。座は五輪塔の反花座を流用する |
徳融寺(とくゆうじ)本堂
*近鉄奈良駅2番出口から奈良交通バス市内循環線「北京終バス停」下車 徒歩5分。または、近鉄奈良駅より徒歩20分。
(撮影:平成20年7月22日)