滝寺跡(たきでらあと)磨崖仏

 滝寺跡(たきでらあと)磨崖仏(奈良市大和田町矢田山)

  貴重な奈良時代前期の磨崖仏で、付近から同時代の瓦が出土している

滝寺跡磨崖仏(県指定史跡、奈良時代前期 、安山岩、高さ 330Cm 幅 350Cm)

磨崖仏位置(A・B・C・D・E) 千手観音石仏(室町時代後期 大永二年 1522年)

安山岩の露出部に五つの彫りくぼめ(A・B・C・D・E) を作り、その内に仏像を半肉彫りする。磨崖仏は、火災に遭って、かなり剥落がひどい

  A位置磨崖仏

裳懸座(もかけざ)の上に坐す中尊と、脇侍二体からなる三尊仏を二組刻みだす。(高さ 24Cm 幅 45Cm)

  B位置磨崖仏

六体の菩薩立像を刻みだす。向かって右端に刻まれた菩薩の下半身がよく残っている(高さ 23Cm 幅 41Cm)

  C位置磨崖仏

裳懸座(もかけざ)の上に坐す中尊と、立像の脇侍二体からなる三尊仏を刻みだす(高さ 19Cm 幅 20Cm)

  A・B・C位置磨崖仏

A・B・Cは向かって右下方に刻まれている。左上の円形穴(直径 4Cm 深さ 9Cm)は、舎利を納入したものと考えられている

  中央部

中央部の龕(がん)(高さ 45Cm・幅 34Cm・深さ 20Cm)は、当初より設けられ、仏像を安置した。現在は、小さな観音像が置かれている

  D位置磨崖仏

菩薩立像・三尊仏・小千体仏を刻み、上部に天幕・雲文を刻むが状態が悪い(高さ 29Cm 幅 46Cm)

  E位置磨崖仏

裳懸座(もかけざ)の上に坐す中尊と、立像の脇侍二体からなる三尊仏を刻みだす(高さ 16Cm 幅19Cm)

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滝 寺 跡 磨 崖 仏

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*近鉄富雄駅から奈良交通バス 若草台行きに乗車、終点「砂茶屋バス停」下車 徒歩50分。

(撮影:平成21年2月26日)