椣原墓地(しではらぼち)の石仏

 椣原墓地(しではらぼち)(奈良県生駒郡平群町椣原)

  椣原(しではら)墓地は、金勝寺の塔頭坊跡で金勝寺の歴史を物語る石仏や石塔がある

  椣原墓地(しではらぼち)十三仏舟形板碑

椣原墓地十三仏舟形板碑(室町時代後期 天文二十二年 1553年、花崗岩、高さ 173Cm)

最上部一段目、天蓋の下は虚空蔵菩薩
舟形の下部に蓮華座を設け、天蓋の下、十三仏の諸尊を半肉彫りする 二段目、左から阿弥陀如来・大日如来・阿閦(あしゅく)如来

室町時代後期の十三仏板碑は、優れて美しく各尊の右上に尊名を刻んでいる

三段目、左から勢至菩薩・観音菩薩・薬師如来

十三仏は、死者の追善供養のために初七日(最下段向かって右:不動)、二七日(中央:釈迦)、三七日(左:文殊)、四七日(上から四段目 向かって右:普賢)

五七日(中央:地蔵)、六七日(左:弥勒)、七七日(上から三段目 向かって右:薬師)、百ヶ日(中央:観音)、一周忌(左:勢至)、三回忌(上から二段目向かっ

て左:阿弥陀)、七回忌(右:阿閦)、十三回忌(中央:大日)、三十三回忌(最上段:虚空蔵)の十三仏事にわりあてられた仏・菩薩をいう。・・・・・・・・・・・・

四段目、左から弥勒菩薩・地蔵菩薩・普賢菩薩
五段目、左から文殊菩薩・釈迦如来・不動明王 板碑の両脇に紀年銘と銘文が刻まれている

十三仏板碑銘文:「天文廿二年(1553)癸丑三月十五日道乗坊」「為造新三郎逆修道阿弥妙泉乃至法界普利」

  椣原墓地(しではらぼち)六地蔵石仏

椣原墓地(しではらぼち)六地蔵石仏(室町~江戸時代)

向かって左端、この地蔵のみ室町時代の作 左から二体目、頂部に地蔵の種子「カ」を刻む 左から三体目、左脇に寛文十年(1670)の紀年銘

椣原(しではら)墓地入口の六地蔵(室町~江戸時代)

左から四体目、頂部に種子「アイ」を刻む 左から五体目、頂部に種子「イ」を刻む 右端、合掌する地蔵

椣原(しではら)墓地入口の六地蔵(室町~江戸時代)

地蔵石仏(江戸時代、花崗岩)

 鳴川清滝の磨崖仏                                 石仏と石塔-目次!

椣原墓地入口に安置されている十三仏舟形板碑と大型の六地蔵石仏

 板碑(いたび)

*椣原墓地へは、近鉄生駒線「元山上口駅」下車、北東方向へ徒歩 約10分。金勝寺からすぐ南の橋を渡り、山道に入り、頂上に出て左に曲がり約100m。

(撮影:平成21年10月27日)