二条辻地蔵堂(にじょうつじじぞうどう)地蔵石仏(奈良県奈良市二条町1丁目)
二条町の交差点、道路上に地蔵堂がある。その地蔵堂に鎌倉時代後期のすぐれた地蔵石仏が安置されている。
二条辻地蔵堂(にじょうつじじぞうどう)地蔵石仏 (鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 190Cm)
舟形光背の前面に、薄肉の円光背を負い、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ、地蔵菩薩立像を厚肉彫りする |
地蔵のお顔は、穏やかで写実的に彫られている
錫杖頭の立派な造りや、錫杖を垂直に右手首をひねって持つ姿、衣文の流れなど極楽寺地蔵石仏の流れをくんでいる |
地蔵 胴部
宝珠を持ち、手首をひねり錫杖を握る。衲衣も的確に表現されている
地蔵 下部
単弁の蓮華座は、弁の形に抑揚があり、鎌倉時代の特徴を持つ
二条辻五尊板碑(室町時代後期 天文十六年 1547年、花崗岩) | 阿弥陀 板碑(室町後期、阿弥陀の種子と立像を刻む) |
五尊板碑は花崗岩製で、中央に不動明王立像、上に薬師と釈迦の坐像、下に阿弥陀と地蔵の立像を半肉彫りし、最上部に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む。
不動を中心として、弥勒を地蔵に置き換えた顕教四仏を刻んでいる。五仏の両側に「逆修 天文十六年(1547)丁未」「順堯 二月十五日」の刻銘がある
二条辻 地蔵堂
二条町の交差点、道路中央にガードを設けて地蔵堂が建っている
*近鉄奈良線 「大和西大寺駅」下車、東方向へ約 450m。
(撮影:平成22年3月19日)