つちんど墓地阿弥陀三尊石仏

 つちんど墓地(小原辻堂墓地)(奈良県宇陀市室生区小原)

  阿弥陀三尊石仏は、三尊を各々別石で刻んだもので、亡き父親 祐盛のため子息の道仏が造立した。

つちんど墓地阿弥陀三尊石仏(市指定文化財、鎌倉時代後期 永仁六年 1298年、花崗岩、中尊 高さ195Cm)

  阿弥陀三尊・中尊、阿弥陀如来

中尊は、笠石が載る。石仏は、板石状の表面を二重円光形に彫りくぼめ、蓮華座に立つ来迎印の阿弥陀如来を半肉彫りにする

笠石 (中尊)

笠石は、高さ15Cm・軒幅103Cm・奥行き96Cm。軒反はゆるやか、両端で力強く反る。

中尊は像高128Cm、向かって左側の光背面に「永仁六年(1298)、戊戌、六月十六日 為過去祐盛造立之」の刻銘がある

  阿弥陀三尊・脇侍、観音菩薩

観音菩薩立像(向かって右側の脇侍)(市指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、像高 85Cm)

二重円光背形を彫りくぼめ、両手で蓮台を捧げ持つ観音菩薩を蓮華座上に半肉彫りする。二ヶ所折損し、拙い修理が施されている

  阿弥陀三尊・脇侍、勢至菩薩

勢至菩薩立像(向かって左側の脇侍)(市指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、像高 85Cm)

二重円光背形を彫りくぼめ、合掌する勢至菩薩を蓮華座上に半肉彫りする。一ヶ所折損し、拙い修理が施されている

つちんど墓地阿弥陀三尊石仏(市指定文化財、鎌倉時代後期 )

つちんど墓地は、小規模な墓地だが鎌倉時代の立派な石仏が残っているのにはおどろいた。

 つちんど墓地(小原辻堂墓地)笠塔婆・二基                     石仏と石塔-目次!

つちんど墓地阿弥陀三尊石仏(市指定文化財、鎌倉時代後期 )

お盆のためか、美しい花を供えられた阿弥陀三尊石仏

 石  仏-紀年順-目次

*近鉄 室生口大野駅より徒歩。バスは、平成24年4月1日より廃止された。

(撮影:平成19年8月15日)