桃尾の滝(もものおのたき)の石仏

 桃尾の滝(もものおのたき)(奈良県天理市滝本町)

  桃尾の滝は「布留(ふる)の滝」として古今和歌集にも詠まれた。このあたりは和銅年間に義渕(ぎえん)により開かれた龍福寺の境内地

  不動三尊三尊磨崖仏

桃尾の滝不動三尊磨崖仏(鎌倉時代後期、花崗岩、像高 132Cm・脇侍 80Cm)

滝に向かって左側の岩壁に刻まれている。像の形を板彫り式に彫りおこし、細部を線刻する。大和不動石仏 屈指の名作

セイタカ童子(像高 132Cm) 不動明王像(像高 132Cm) 矜羯羅童子(像高 80Cm)

中央の不動明王は右手に利剣、左手に羂索を持つ。火焔が枠を越え、はみ出しているさまは迫力がある

  桃尾(もものお)の滝 如意輪観音石仏

   伊派 石大工 井野行経(行恒)(いのゆきつね)の作品で、南北朝時代前期の造立

桃尾の滝 如意輪観音石仏(南北朝時代前期、花崗岩、高さ 100Cm 幅 45Cm)

舟形光背にし、表面を二重円を陽刻し、右膝を立て両足裏を重ねてすわる輪王坐の如意輪観音を厚肉彫りする。像高 45Cm、六臂の密教像

右手の一本は頬杖をつき、のこり二手は宝珠と念珠を持つ。左手の一手は膝にのせ、のこり二手は蓮華と法輪を持つ

光背面の左下に「奉起立行経」の刻銘があり、鎌倉時代後期から南北朝時代初期に活躍した伊派の名工 井野行経の作と考えられている

  桃尾の滝 不動三尊石仏(南北朝時代初期 貞和四年銘)

不動三尊石仏(南北朝時代初期 貞和四年 1348年、花崗岩、高さ 90Cm 幅 60Cm)

セイタカ童子(像高 25Cm) 不動明王像(像高 64Cm) 矜羯羅童子(像高 25Cm)

火焔面に「奉起立貞和四年二月廿三日」の刻銘があり、如意輪観音の刻銘「奉起立」に通じ、同時期で同作者のものと考えられている

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桃尾(ももおの)の滝(高さ 23m)

桃尾の滝は「布留(ふる)の滝」として古今和歌集にも詠まれた

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*JR・近鉄「天理駅」から奈良交通バス苣原方面行き乗車、上滝本下車 徒歩10分。尚、バスは自由乗降区間で桃尾の滝入口で止めてくれる

(撮影:平成20年7月11日)