興福寺(こうふくじ)(奈良県奈良市登大路町)
興福寺(こうふくじ)五重塔前石灯籠基礎(奈良時代後期、花崗岩、径 88Cm)
花崗岩の自然石上面に八葉の蓮華文を彫りだす。中央に円形の蓮実が竿受座として作られ、枘穴が穿たれている
蓮華文は、のびのびと広がり、奈良時代後期の古瓦と共通した時代様式があり、五重塔の創建(天平二年 730年)と重なる
興福寺(こうふくじ)五重塔前 石燈籠(室町時代後期、天文十四年 1545年、花崗岩) |
燈籠は四角型で、四角の竿(さお)背面に「天文十四年(1545)乙巳五月十六日施主」の刻銘がある
奈良時代の燈籠基礎の前面に立つ室町時代の石燈籠
宝珠と火袋は後補。中台は上端二段で側面は二区に花菱・動物文、下端は単弁の蓮華を刻む。基礎上端は複弁で、側面は二区に分け内に格狭間を作る
興福寺(こうふくじ)五重塔(国宝、室町時代前期 応永三十三年 1426年再建、本瓦葺、高さ50.1m) |
興福寺西金堂(こうふくじさいこんどう)燈籠台石(鎌倉時代後期、花崗岩、径 160Cm)
北円堂の南側にある西金堂跡地に立っている。六角型で、金燈籠の台石として造られた。
台石の上端は二重弁式の複弁反花、側面は六面とも壇上積式二区で、内に中心飾りつきの格狭間をつくる。金燈籠台石の傑作と評価されている
燈籠台石は、上端の円形の面積が広い為、金燈籠の台石である。現在、台石の上には、寛永十七年(1640)の石燈籠が立っている |
興福寺南円堂(重要文化財、江戸時代中期、本瓦葺)
西金堂跡の南側にある南円堂は、西国三十三所第九番札所として賑わっている
興福寺東金堂(国宝、室町時代前期 応永二十二年 1415年再建、寄棟造、本瓦葺)
昭和十二年(1937年)の修理時に本尊台座より銅造仏頭(旧山田寺薬師如来国宝)が発見された
*近鉄奈良駅 下車、東方向へすぐ。
(撮影:平成17年6月5日、平成21年8月4日、平成21年8月25日)