不動院(ふどういん)宝篋印塔

 不動院(ふどういん)宝篋印塔(奈良県山辺郡山添村大字春日362)

不動院宝篋印塔(村指定文化財、鎌倉時代後期 文保元年 1317年、花崗岩、高さ 140Cm)

塔身正面、蓮華座に坐し、右手錫杖・左手宝珠の地蔵菩薩を半肉彫りする
基壇は近年の新築、反花座は別物を流用する 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(アク:不空成就)

笠の段形は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭付で内は無地、やや外傾して立つ

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(キリーク:阿弥陀)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を薬研彫りする(タラーク:宝生如来) 塔身四方仏の阿閦を地蔵にかえるなど、地蔵信仰が強く働いている

基礎上端は二段、一側面に下記の刻銘がある

刻銘:「文保元丁巳二月日」「願主禅等求」「強力比丘覚信」「沙弥道教」

相輪も欠損がなく完存している 塔身正面、地蔵の頭光背左右に「カ」、「ウーン」の小梵字を刻む

基壇上、複弁の反花座(かえりばなざ)は、当初のものでなく他のものを流用する

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不動院 本堂

本堂の向かって右側手前に宝篋印塔は立っている

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*JR・近鉄 奈良駅前から奈良交通バス 下水間行きに乗車、「春日バス停」下車 徒歩3分。または、JR・近鉄天理駅前から三重交通バス 上野産業会館前行きに乗車、「春日バス停」下車 徒歩3分。

(撮影:平成20年7月22日)