芳山(ほやま)二面石仏(奈良県奈良市誓多林町芳山)
芳山(ほやま)の峰上にあり、方形自然石の二面に石仏を刻んだ奈良時代後期の作品
芳山二面石仏(奈良時代後期、花崗岩、高さ 184Cm 南面像高 128Cm 西面像高 130Cm)
芳山(ほやま)二面石仏・南面
芳山(ほやま)二面石仏(奈良時代後期、花崗岩、高さ 184Cm 南面像高 128Cm )
不整形方形の軟質花崗岩を利用し、南面と西面の二面に、二重円光背を彫りくぼめ蓮華座上に立つ如来像を厚肉彫りする |
南面如来 頭部
お顔は小さく、肉髻が高く盛り上がり、豊かな表情をしている
着衣は、両肩を隠して通肩にまとい、両手は胸前で転法輪印(説法印)を結ぶ。耳は長く表現し、鼻筋も通り、眼は前方を静かに見つめる |
南面如来 胴部
衲衣を通肩にまとい、両手は転法輪印を結ぶ
衲衣は薄く表現され、幅広で力強い両肩の中央に、天平仏の様な頭部が載る。如来の尊名は決めにくいが、釈迦の説法相とも見られている |
南面如来 下部
裳裾は直線的に切り、足首・足先と立体的に見せている。蓮華座は、蓮弁を薄く刻む
二尊石仏 遠景
二尊石仏の周りは、南面が開け、他は円弧状に石積みがされている
*JR奈良・近鉄奈良下車、奈良交通バスの市内循環バス乗車「破石町」下車、柳生街道を東へ、峠の神社横から北へ芳山(ほやま)の峰上にある。
(撮影:平成22年6月10日)