西福寺(さいふくじ)(奈良県五條市畑田町36)
西福寺(さいふくじ)六面石幢(室町時代中期 永正八年 1511年、緑泥片岩、高さ 178Cm)
頂部の宝珠を欠失する | ||
六面石幢は、本堂の手前、向かって右側に立っている | 笠は六角で、軒口薄く、小さな蕨手(わらびて)をつくりだす |
六面石幢は幢身の上に中台、龕部(がんぶ)がある複制で、龕部六面に地蔵を刻んでいる
龕部(がんぶ)は六面で、円光背を負った地蔵菩薩立像を刻む(計六体、地蔵菩薩が六道から亡者を救う) |
六道は、地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人間道・天道の六つで、衆生が自ら作った業(ごう)により六つの世界を生死輪廻する
中台は、下端に覆輪付き単弁請花を彫り、六角の側面は無地
龕部(がんぶ)は六面で、円光背を負った地蔵菩薩立像を刻む(計六体、地蔵菩薩が六道から亡者を救う) |
基礎は六角で、複弁反花を刻みだす
幢身の刻銘:「永正八年(1511)辛未、二月廿四日」 | 幢身の刻銘:「奉造立六地蔵、一結衆、三十六人」 |
石幢(せきどう)、幢身の上節に刻銘があり、一結衆三十六人が室町時代中期の永正八年(1511)に造立した
西福寺(さいふくじ)地蔵石仏(室町時代末期 元亀四年 1573年、緑泥片岩、高さ 140Cm) |
地蔵石仏は、六面石幢の横に安置されている。舟形光背を負い、右手錫杖・左手宝珠の通常型。光背の左右に刻銘がある
刻銘:「南無阿弥陀仏 元亀癸酉」「六親法界衆生 二月時正日」
境内に、室町時代の銘がある一石五輪塔(緑泥片岩製)を集めている
*JR和歌山線 「隅田駅」下車、北東方向へ徒歩 約15分。
(撮影:平成22年3月3日)