阿弥陀寺(あみだじ)笠塔婆

 阿弥陀寺(あみだじ)(奈良県奈良市南風呂町10)

阿弥陀寺(あみだじ)笠塔婆 (室町時代前期 応永十二年 1405年、花崗岩、笠上まで高さ 175Cm 塔身幅 27.2Cm)

笠塔婆は、境内右手に立っている。塔身は、上方に舟形を彫りくぼめ阿弥陀如来立像を半肉彫りする。下方に紀年銘がある。

頂部宝珠、笠は上端に露盤をつくる。

塔身正面、上端

種子「ア」を刻む。

塔身上方に、舟形を彫りくぼめ蓮華座に立つ来迎阿弥陀如来像(高さ 40Cm)を半肉彫りする。  

笠塔婆、背面

塔身は中心部分で折損し、修復されている。

下方の刻銘: 「応永十二年(1405)四月 日  尼妙円」 (刻銘は線刻で、摩耗している) 

尚、「奈良県史16 金石文」では、この紀年銘を「応永十年(1403)」と読んでいる。

 阿弥陀寺(あみだじ)笠塔婆残欠

笠塔婆、塔身部残欠

応永十二年銘笠塔婆の横に立つ笠塔婆の残欠で、同様式。正面上部に地蔵と思われる立像、その上の部分に種子が刻まれている。

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阿弥陀寺(浄土宗)

 笠塔婆(かさとうば)

*JR・近鉄「奈良駅」下車、徒歩 約10分。

(撮影:平成27年12月25日)