(仙台市史 No:B1-68)
東光寺(とうこうじ)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山22)
法華経 方便品に出る偈(げ)を刻む石塔婆で、鎌倉時代後期 嘉元二年(1304)の紀年銘がある。
胎蔵界大日種子石塔婆 (鎌倉時代後期 嘉元二年 1304年、花崗質砂岩、高さ 93.8Cm 幅 49.6Cm 厚さ 17Cm)
山上墓地の西端にある石塔婆群の一基。もと惣門脇にあったもので、石面上方に胎蔵界大日種子、下方に偈(げ)と紀年銘を刻む。 |
石塔婆 上方
胎蔵界大日如来の種子「ア」を薬研彫する。
石塔婆 中央
法華経 方便品に出る偈(げ)を刻む。
偈(げ):「十方佛土中(じっぽうぶつどちゅう)唯有一乗法(ゆいういちじょうほう)無二亦無三(むにやくむさん) 除佛方便説(じょぶつほうべんせつ)」
[ 十方の仏土の中には、ただ一乗の法のみあり、二もなく三もなし。仏の方便の説を除く ]
刻銘:「嘉元二年(1304)、太才、甲辰、十一月卅日」 | 山上石塔婆群で唯一、偈(げ)を刻んだ石塔婆。 |
東光寺(とうこうじ)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山22)
胎蔵界大日種子「ア」を主尊とする井内石製の細長い石塔婆で、鎌倉時代後期 正応五年(1292)の紀年銘がある。
東光寺山上 胎蔵界大日種子石塔婆 (鎌倉時代後期 正応五年 1292年、井内石:粘板岩、高さ 134Cm 幅 20.7Cm 厚さ 17.8Cm) |
摩耗・風化が激しく肉眼ではほぼ読めない。門前東側の溝跡から出土したもので、石面上方に胎蔵界大日種子「ア」
、その下に「正応五年(1292)十一月十四日、敬白」の紀年銘を刻む。紀年銘の上下に各二条の横線がある。
(仙台市史 No:B1-65)
東光寺(とうこうじ)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山22)
胎蔵界大日種子「ア」を主尊とする石塔婆で、紀年銘は刻まれていない。
東光寺山上 胎蔵界大日種子石塔婆 (紀年銘なし、花崗質砂岩、高さ 116.4Cm 幅 77.2Cm 厚さ 23.7Cm)
石面中央に胎蔵界大日如来の種子「ア」を薬研彫する。主尊種子の位置決めに用いられた縦線が三本ある。 |
岩切字羽黒前126番地付近より出土したものという。
石塔婆 中央
胎蔵界大日如来の種子「ア」を薬研彫する。
東光寺(とうこうじ)山上 阿弥陀三尊種子石塔婆 石仏と石塔-目次!
東光寺山上 石塔婆群
裏山を削平し、墓地が造成されている。その西端に惣門西側や鐘楼西側から移された石塔婆が立っている。
*東北本線「岩切駅」下車、北西方向へ徒歩 約15分。
(撮影:平成25年10月11日)