(仙台市史 No:B3-5)
地蔵堂(じぞうどう)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山48)
五七日(三十五日)忌の追善供養として造立された石塔婆で、鎌倉時代後期 永仁二年(1294)の紀年銘がある。
胎蔵界大日種子石塔婆(鎌倉時代後期 永仁二年 1294年、安山岩、高さ 89Cm 幅 56Cm 厚さ 20.5Cm)
境内に立つ石塔婆群、後列左から二基目に立つ。碑面の上方に大きく胎蔵界大日如来の種子「ア」、下方に永仁二年(1294)の紀年銘を刻む。
三十五日(五七日)の忌日供養として造立されている。 | 刻銘:「永仁二年三月十二日、卅五日、忌辰(時)也」 |
鎌倉時代後期初め 永仁二年(1294)という早い時期に、忌日供養碑として造立されているのは興味深い。刻銘、三十五日忌の後 「辰」は、時・日がらの意。
地蔵堂(じぞうどう)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山48)
種子「アク」を主尊とする追善供養石塔婆で、鎌倉時代後期 嘉元四年(1306)の紀年銘がある。
地蔵堂 一尊種子石塔婆 (鎌倉時代後期 嘉元四年 1306年、花崗質砂岩、高さ 132.6Cm 幅 73.2Cm 厚さ 33.5Cm) |
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石塔婆群後列、向って右端に立つ。石面上部は大きく種子「アク」、下方に願文と「嘉元四年(1306)」の紀年銘を刻む。 |
石塔婆 上方
種子「アク」を大きく薬研彫する。
「アク」の仏尊は、不空成就如来(金)、天鼓雷音(胎)、大日如来(胎)、釈迦如来、普賢菩薩、金剛薩埵などがある。
石塔婆 下方
刻銘:「右志者為過去幽霊」、「嘉元四年(1306)、大才、丙午、三月十五日、孝子、敬白」、「口口口口往生極楽也」
中央に紀年銘、左右に各一行 願文を刻む。磨滅・風化でほぼ読めない。
(仙台市史 No:B3-4)
地蔵堂(じぞうどう)(宮城県仙台市宮城野区岩切字入山48)
胎蔵界大日種子「ア」を主尊とする自然石塔婆で、紀年銘は刻まれていない。
地蔵堂(じぞうどう)胎蔵界大日種子石塔婆 (紀年不明、安山岩、高さ 67Cm 幅 49.4Cm 厚さ 16Cm) |
石塔婆群中列、中央に立つ小石塔婆。石面に胎蔵界大日種子「ア」を刻む。
東光寺(とうこうじ)山上 阿弥陀種子石塔婆 石仏と石塔-目次!
地蔵堂境内の石塔婆群
*東北本線「岩切駅」下車、北西方向へ徒歩 約18分。
(撮影:平成25年10月11日)