延命寺跡(えんめいじあと)地蔵種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-1)

 延命寺跡(えんめいじあと)古碑群(日向古碑群)(宮城県仙台市太白区柳生5-11)

   地蔵種子「イー」を主尊とする石塔婆で、本石塔婆群で一番新しい南北朝時代中期 延文二年(1357)の紀年銘がある。

延命寺跡 地蔵種子石塔婆(南北朝時代中期 延文二年 1357年、安山岩、高さ 50.4Cm 幅 30.8Cm 厚さ 18.8Cm)

名取川の河原石を利用、碑面上方に大きく地蔵菩薩の種子「イー」、下方に「延文二(1357)十一 二」の紀年銘を刻む。

地蔵菩薩の種子「イー」 刻銘:「延文二(1357)十一 二」

昭和61年(1986)当時、延命寺跡石塔婆群に本石塔婆は存在せず、周囲から持ち込まれたものとされている。

延命寺跡(えんめいじあと)阿弥陀種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-18)

 延命寺跡(えんめいじあと)古碑群(日向古碑群)(宮城県仙台市太白区柳生5-11)

   阿弥陀如来の種子「キリーク」を主尊とする石塔婆で、南北朝時代前期 観応元年(1350)の紀年銘がある。

延命寺跡 阿弥陀種子石塔婆(南北朝時代前期 観応元年 1350年、安山岩、高さ 53Cm 幅 32.4Cm 厚さ 23.9Cm)

名取川の河原石を利用、碑面上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、下方に「観応元年(1350)二月」の紀年銘を刻む。

本石塔婆は、昭和61年(1986)当時の延命寺跡石塔婆群に存在せず、周囲から持ち込まれたものとされている。

延命寺跡(えんめいじあと)古碑群

 延命寺跡(えんめいじあと)古碑群(日向古碑群)(宮城県仙台市太白区柳生5-11)

   紀年銘のない石塔婆七基で、文殊種子「マン」や観音種子「サ」を主尊とするものがある。

金剛界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-3) 胎蔵界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-4)
紀年銘なし、安山岩、高さ 57.2Cm 幅 26.2Cm 紀年銘なし、安山岩、高さ 73.2Cm 幅 41.2Cm
種子:「バン」 種子:「ア」

延命寺跡 金剛界大日種子石塔婆(紀年銘なし、安山岩、高さ 74.4Cm 幅 56Cm 厚さ 27.5Cm)(仙台市史 No:I 11-11)

名取川の河原石(安山岩)を利用、碑面中央に金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫する。

胎蔵界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-12) 金剛界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-14)
紀年銘なし、安山岩、高さ 74Cm 幅 38.8Cm 紀年銘なし、安山岩、高さ 39.4Cm 幅 29.4Cm
種子:「ア」 種子:「バン」

延命寺跡石塔婆群 十九基中、金剛界大日種子「バン」を主尊とするものが五基で一番多く、次いで胎蔵界大日種子「ア」が四基で二番目に多い。

観音種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-19) 文殊種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-17)
紀年銘なし、安山岩、高さ 46.8Cm 幅 29.8Cm 紀年銘なし、安山岩、高さ 109.6Cm 幅 77.8Cm
種子:「サ」 種子:「マン」

延命寺跡古碑群 [日向(ひなた)古碑群 ](後列)

 雷古碑(大日二尊種子石塔婆)                            石仏と石塔-目次!

延命寺跡古碑群 [日向(ひなた)古碑群 ](現地説明板)

昭和五十年代末から当地区の区画整理事業の一環として小公園が作られ、前・後列合わせて十九基の中世石塔婆が置かれている。

 板碑(いたび)

*東北本線「南仙台駅」下車、西方向へ 約1.8Km。

(撮影:平成25年10月10日)