延命寺跡 金剛界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-9)

 延命寺跡(えんめいじあと)古碑群(日向古碑群)(宮城県仙台市太白区柳生5-11)

   金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後期 文保三年(1319)の紀年銘がある。

延命寺跡 金剛界大日種子石塔婆(鎌倉時代後期 文保三年 1319年、安山岩、高さ 89Cm 幅 46.6Cm 厚さ 23Cm)

碑面上方に金剛界大日種子「バン」下方に「文保三(1319)己未、五二日」「十阿、往生」の刻銘がある。

石塔婆 上部

金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫する。

刻銘:「文保三(1319)己未、五二日」「十阿、往生」 「十阿」という阿号を持つ人の往生を願って造立されている。

延命寺跡 胎蔵界大日種子石塔婆(仙台市史 No:I 11-10)

 延命寺跡(えんめいじあと)古碑群(日向古碑群)(宮城県仙台市太白区柳生5-11)

   胎蔵界大日種子「ア」を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後期 元亨二年(1322)の紀年銘がある。

延命寺跡 胎蔵界大日種子石塔婆(鎌倉時代後期 元亨二年 1322年、安山岩、高さ 67.5Cm 幅 31Cm 厚さ 14.6Cm)

碑面は、上方に大きく金剛界大日如来の種子「ア」、下方に「元亨二年(1322)壬戌、八月廿八日」の紀年銘を刻む。

石塔婆 上方

胎蔵界大日如来の種子「ア」を薬研彫する。

刻銘:「元亨二年(1319)、壬戌 石塔婆があった延命寺は、洪水により流されたという。

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延命寺跡古碑群 [日向(ひなた)古碑群 ](全景)

文保三年(1319)銘石塔婆は後列の向って左端、元亨二年(1322)銘石塔婆はその右隣。

石塔婆群中、紀年銘のある石塔婆は十二基で、鎌倉時代中期 建治三年(1277)から南北朝時代 延文二年(1357)の年号が刻まれている。

内、康永四年(1345)・観応元年(1350)・延文二年(1357)銘の三基は、周囲から持ち込まれたものとされている。

 板碑(いたび)

*東北本線「南仙台駅」下車、西方向へ 約1.8Km。

(撮影:平成25年10月10日)