高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
一周忌追善供養の石塔婆で、その本尊 勢至菩薩の種子を刻む。南北朝時代中期 文和四年(1355)の紀年銘がある。
高木観音堂 勢至種子石塔婆 (南北朝時代中期 文和四年 1355年、粘板岩、高さ 155Cm 幅 40Cm 厚さ 20Cm)
石塔婆は前から五列目に立つ。身部は、上方に勢至菩薩の種子「サク」、下方は一周忌の造立趣旨と紀年銘を刻む。 |
身部 上方
一周忌の本尊 勢至菩薩の種子「サク」を薬研彫する。
石塔婆、下部の刻銘 | 刻銘:「文和四年(1355)十一月」 |
刻銘は、中央に「文和四年(1355)十一月日、施主、 敬白」、
向って右に「右意趣者為過去真道」、左に「一周忌往生極楽故也と刻む。
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
地蔵種子「カ」を主尊とする石塔婆で、南北朝時代前期 観応三年(1352)の紀年銘がある。
高木観音堂 地蔵種子石塔婆(南北朝時代前期 観応三年 1352年、粘板岩、高さ 92Cm 幅 27Cm 厚さ 10Cm) |
石塔婆は前から四列目に立つ。身部は、上方に地蔵菩薩の種子「カ」、下方に紀年銘を刻む。
上方、地蔵菩薩の種子「カ」 | 下方の刻銘:「観応三年(1352)二月」 |
下方の刻銘は、中央に「観応三年(1352)二月四日」と刻む。
※ 石巻市発行、「石巻の歴史第八巻」では、紀年銘が観応二年となっているが、明らかに三と読めるので観応三年(1352)とした。
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
観音菩薩の種子「サ」を主尊とする石塔婆で、南北朝時代中期 延文二年(1357)の紀年銘がある。
高木観音堂 観音種子石塔婆(南北朝時代中期 延文二年 1357、粘板岩、高さ 75Cm 幅 35Cm 厚さ 9Cm)
石塔婆は前から二列目に立つ。身部は、上方に観音菩薩の種子「サ」、下方は造立趣旨と紀年銘を刻む。
身部 上方
観音菩薩の種子「サ」を刻む。
石塔婆、下部の刻銘
刻銘は、中央に「延文二年(1353)」、向って右に「右志者為善妙」、左に「往生極楽也」と刻む。
高木(たかぎ)観音堂 金剛界大日種子石塔婆 石仏と石塔-目次!
刻銘:「延文二年(1353)」
*JR石巻駅から北東方向へ 約7.7Km。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。
(撮影:平成26年4月13日)