高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
主尊は種子「カー」、下方に南北朝時代初期 建武二年(1335)の紀年銘がある。
高木観音堂 地蔵種子石塔婆(南北朝時代前期 建武二年 1335年、粘板岩、高さ 118Cm 幅 37Cm 厚さ 28Cm) |
一番奥の五列目に立つ。身部は、上方に種子「カー」、下方は南北朝時代初期「建武二年(1335)」の紀年銘を刻む。
身部 上方
地蔵菩薩の種子「カー」を薬研彫する。地蔵種子は、通常の「カ」に修行点がついている。
「種子抄」(望月有善 編)によると、種子「カー」は普賢、不動、降三世、大威徳明王などに用いられる。
石塔婆、下部の刻銘 | 刻銘:「建武二年(1335)、乙亥、十月廿三日」 |
下方の刻銘は、中央に「建武二年(1335)、乙亥、十月廿三日」、
向って左に「・・・・・・・・・・・・・・・也」と刻む。
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
阿閦種子を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後末 元弘三年(1333)の紀年銘がある。
高木観音堂 阿閦種子石塔婆(鎌倉時代後期 元弘三年 1333年、粘板岩、高さ 109Cm 幅 43Cm 厚さ 14Cm) |
石塔婆は前から五列目に立つ。身部は、上方に阿閦如来の種子「ウーン」、下方は造立趣旨と紀年銘を刻む。
身部 上方
摩耗しているが、阿閦(あしゅく)如来の種子「ウーン」と思われる。
石塔婆、下部の刻銘 | 刻銘:「元弘三年(1333)」 |
下方の刻銘は、中央に「元弘三年(1333)四月廿七日」、
左右に「右為・・・・・・・・・・・、・・・・・・・・利益也」と刻む。
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
百カ日忌の本尊 観音種子を刻む石塔婆で、南北朝時代前期 建武二年(1335)の紀年銘がある。
高木観音堂 観音種子石塔婆 (南北朝時代前期 建武二年 1335年、粘板岩、高さ 86Cm 幅 36Cm 厚さ 8Cm)
石塔婆は前から四列目に立つ。身部は、上方に観音種子「サ」、下方に「百ケ日忌」の造立趣旨と紀年銘を刻む。
身部 上方
百ケ日忌の本尊 観音菩薩の種子「サ」を刻む。
石塔婆下方、刻銘(全文) | 刻銘:「建武二年(1335)十一月」 |
刻銘は、中央に「右為 建武二年(1335)十一月廿六日、施主、敬白」、
両側に各一行「志者過去幽儀百、ケ日乃至法界故也」と刻んでいる。
高木(たかぎ)観音堂 阿弥陀三尊種子石塔婆 石仏と石塔-目次!
高木観音堂(かんのんどう)石塔婆群
観音堂の境内に、五列に並べられ約90基の石塔婆が立つ。比較的大きなものは、後ろ側に多い。
*JR石巻駅から北東方向へ 約7.7Km。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。
(撮影:平成26年4月13日)