高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
不動種子を主尊とする石塔婆で、二基の大型石塔婆に次いで古い鎌倉時代後期 嘉元三年(1305)の紀年銘がある。
高木観音堂 不動種子石塔婆 (鎌倉時代後期 嘉元三年 1305年、粘板岩、高さ 116Cm 幅 34Cm 厚さ 18Cm)
五列に並ぶ石塔婆、その一番奥の列に立つ。身部は、上方に不動種子「カーンマーン」、下方に造立趣旨と紀年銘を刻む。 |
身部 上方
不動明王の種子「カーンマーン」を薬研彫する。
石塔婆、下部の刻銘 | 刻銘:「嘉元三年(1305)三月廿二日」 |
下方の刻銘は、向って右から「右志者為婦口、口口口頓証菩提也、
嘉元三年(1305)三月廿二日、源空歳、敬白」、と刻む。
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
本石塔婆群 約90基の中で一番古い石塔婆で、鎌倉時代後期 永仁四年(1296)の紀年銘がある。
高木(たかぎ)観音堂石塔婆(鎌倉時代後期 永仁四年 1296年、粘板岩、高さ 108Cm 幅 40Cm 厚さ 11Cm) |
石塔婆は前から四列目に立つ。身部は、上方の種子部を欠損、下方は鎌倉時代後期「永仁四年(1296)」の紀年銘を刻む。
石塔婆下方、紀年銘 (本石塔婆群 最古)
刻銘:「永仁四年(1296)十一月十五日」
高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)
上部を欠損する断碑で追善の為、造立された。鎌倉時代後期 嘉暦三年(1328)の紀年銘がある。
高木(たかぎ)観音堂 石塔婆 (鎌倉時代後期 嘉暦三年 1328年、粘板岩、高さ 80Cm 幅 35Cm 厚さ 8Cm)
石塔婆は前から三列目に立つ。身部は、上方の種子部を欠損する。下方の刻銘は三行で、造立趣旨と紀年銘を刻む。
石塔婆下方、刻銘(全文) | 刻銘:「嘉暦三年(1328)二月」 |
刻銘は、中央に「嘉暦三年(1328)二月廿六日、孝子、敬白」、
両側に各一行「右志者為過去聖霊出離生、死頓証菩提乃至法界平等利益故也」と刻んでいる。
高木観音堂(かんのんどう)石塔婆群
観音堂の境内に、五列に並べられ約90基の石塔婆が立つ。
*JR石巻駅から北東方向へ 約7.7Km。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。
(撮影:平成26年4月13日)