高木(たかぎ)観音堂金剛界大日種子石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   妙円禅尼 三十三回忌に造立された石塔婆で、室町時代前期 応永二十六年(1419)の紀年銘がある。

高木観音堂 金剛界大日種子石塔婆 (室町時代前期 応永二十六年 1419年、高さ 100Cm 幅 29Cm 厚さ 16Cm)

前から四列目に立つ。身部は、上方に金剛界大日種子、その下に法華経方便品に出る偈、下方は願文と紀年銘を刻む。

身部 上方

金剛界大日如来(五点具足)の種子「バーンク」を薬研彫する。

十三仏が定型化する前は、三十三回忌の主尊を金剛界大日(五点具足)の種子「バーンク」で表現されている例が多い。

法華経 方便品に出る偈(げ)

偈(げ):「十方仏土中(じっぽうぶつどちゅう)、唯有一乗法(ゆいういちじょうほう)、無二亦無三(むにやくむさん)、除仏方便説(じょぶつほうべんせつ)

[ 十方の仏土の中には、ただ一乗の法のみあり、二もなく三もなし、仏の方便の説を除く ]

石塔婆の刻銘(全文)

刻銘は、中央に「右志者為 應永廿六年(1419)八月口口、施主、敬白」

向って右に「過去妙円禅尼三十三年忌口口」、左に「乃至法界衆生平等利益頓證菩提故也」と刻む。

妙円禅尼 三十三回忌に造立された石塔婆で、室町時代前期 応永二十六年(1419)八月に造立された。

高木(たかぎ)観音堂薬師種子石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   妙善禅尼 四十九日忌に造立された石塔婆で、その本尊 薬師種子を刻んでいる。室町時代前期 応永三十年(1423)の在銘。

高木観音堂 薬師種子石塔婆(室町時代前期 応永三十年 1423年、粘板岩、高さ 110Cm 幅 20Cm 厚さ 10Cm)

石塔婆は前から三列目に立つ。身部は、上方に薬師如来の種子、下方に造立趣旨と紀年銘を刻む。

身部 上方

四十九日(七七日)忌の本尊 薬師如来の種子「バイ」を薬研彫する。

石塔婆の刻銘(全文)

刻銘は、中央に「右志者為 應永卅年(1423)二月十日、施主、敬白」

向って右に「過去妙善禅尼七々日忌景」、左に「乃至法界衆生平等利益故也」と刻む。

妙善禅尼 四十九日(七々日)忌に造立された石塔婆で、室町時代前期 応永三十年(1423)二月十日に造立された。

刻銘:應永卅年(1423)二月」 刻銘:妙善禅尼七々日忌

高木(たかぎ)観音堂金剛界大日種子石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   金剛界大日種子「バン」を主尊とする石塔婆で、室町時代前期 応永年間(1394~1428)の在銘。

高木観音堂 金剛界大日種子石塔婆(室町時代前期 応永年間 1394~1428年、粘板岩、高さ 75Cm 幅 37Cm)

石塔婆は前から三列目に立つ。身部は、上方に金剛界大日如来の種子「バン」、下方は造立趣旨と紀年銘を刻んでいる。

※ 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 一覧

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石塔婆の刻銘(全文)

刻銘:應永口年口月」

刻銘は、中央に「應永口年口月・・・・・・」

向って右に「右志者為口口霊」、左に「・・・界平等利益也」と刻む。

 板碑(いたび)

*JR石巻駅から北東方向へ 約7.7Km。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。

(撮影:平成26年4月13日)