高木(たかぎ)観音堂勢至種子石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   一周忌の本尊 勢至種子「サク」を刻む石塔婆で、室町時代前期 応永二十六年(1419)の紀年銘がある。

高木観音堂 勢至種子石塔婆 (室町時代前期 応永二十六年 1419年、高さ 98Cm 幅 35Cm 厚さ 9Cm)

石塔婆は前から五列目に立つ。身部は、上方に勢至種子、その下左右に金剛般若経に出る偈(げ)、下方に造立趣旨と紀年銘を刻む。

身部 上方

一周忌の本尊 勢至菩薩の種子「サク」を薬研彫する。

金剛般若経に出る偈(げ)

偈(げ):「応無所住(おうむしょじゅう)」「而生其心(にしょうごしん)

[ まさに住するところなくして、その心を生ずべし ] (何物にも執着しとどまる心を去って、無住の清浄心を生ずる)

石塔婆、下部の刻銘(全文) 刻銘:應永廿六年(1419)二月七日、孝子、敬白」

刻銘は、中央に「右志者為 應永廿六年(1419)二月七日、孝子、 敬白」

向って右に「相當道一禅門一周忌之辰頓證菩提」、左に「乃至法界衆生平等利益故也」と刻む。

道一禅門 一周忌の石塔婆で室町時代前期 応永二十六年(1419)二月七日に造立された。

高木(たかぎ)観音堂応永二十四年銘石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   「石巻の歴史 第八巻」に掲載されてない断碑で、室町時代前期 応永二十四年(1417)の紀年銘がある。

高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆(断碑) (室町時代前期 応永二十四年 1417年、粘板岩)

石塔婆は前から二列目に立つ。身部は、上方の種子部を欠失する。残る刻銘部に造立趣旨と紀年銘を刻んでいる。

刻銘

中央に「應永廿四年(1417)、丁酉、五月」とあり向って左右に「妙香禅尼」追善のため造立した旨が記されている。

刻銘:應永廿四年(1417)、丁酉、五月

高木(たかぎ)観音堂観音種子石塔婆

 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 (宮城県石巻市高木字竹下)

   聖見禅尼 百ケ日忌に建てられた石塔婆で、その本尊 観音種子が刻まれている。室町時代前期 応永二十五年(1418)の在銘。

高木観音堂 観音種子石塔婆(室町時代前期 応永二十五年 1418年、粘板岩、高さ 63Cm 幅 28Cm 厚さ 7Cm)

石塔婆は前から二列目に立つ。身部は、上方に観音菩薩の種子「サ」、下方は造立趣旨と紀年銘を刻んでいる。

身部 上方

百ケ日忌の本尊 観音菩薩の種子「サ」を薬研彫する。

石塔婆の刻銘(全文)

刻銘は、中央に「右志者為 應永廿五年(1418)十月廿八日、孝子、敬白」

向って右に「過去聖見禅尼百ケ日忌辰口等」、左に「正覚頓証菩提乃至法界平等利益故也」と刻む。

聖見禅尼 百ケ日忌に造立された石塔婆で、室町時代前期 応永二十五年(1418)十月二十八日に造立された。

※ 高木観音堂(たかぎかんのんどう)石塔婆群 一覧

 高木(たかぎ)観音堂 金剛界大日種子石塔婆                  石仏と石塔-目次!

刻銘:應永二十五年(1418)十月」 刻銘:聖見禅尼百ケ日忌」

 板碑(いたび)

*JR石巻駅から北東方向へ 約7.7Km。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。

(撮影:平成26年4月13日)