小僧丸(こぞうまる)墓(宮城県石巻市大森字新町頭辻堂)
主尊に地蔵菩薩の種子「カ」刻む石塔婆で、南北朝時代前期 貞和五年(1349)の紀年銘がある。
小僧丸 地蔵種子石塔婆(南北朝時代前期 貞和五年 1349年、粘板岩、高さ 115Cm 幅 28Cm 厚さ 7Cm) |
小僧丸(大崎義宣)の墓碑、その横手に立っている。身部は、上方に地蔵種子、その下に涅槃経に出る偈(げ)、下方は造立趣旨と紀年銘を刻む。
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身部 上方
地蔵菩薩の種子「カ」を薬研彫する。
涅槃経に出る偈(げ)
偈(げ):「諸行無常(しょぎょうむじょう)、是生滅法(ぜしょうめっぽう)、生滅々已(しょうめつめつい)、寂滅為楽(じゃくめついらく)」
[ 諸行は無常である。これ生滅の法である。生滅を滅しおわりて、生も滅もない寂滅を楽しみとする。]
身部 下方
銘文は、偈の下に刻まれているが、ほぼ地中に埋まっている。
中央に「貞和五口(1349)三月・・・」、
両側に各一行「右志口為過去口母十・・、乃至法界衆生平・・・」と刻んでいる。
小僧丸(こぞうまる)応安四年銘断碑 (宮城県石巻市大森字新町頭辻堂)
真慎禅尼 五七日忌に造立された石塔婆で、上方を欠損する。南北朝時代中期 応安四年(1371)の在銘。
小僧丸(こぞうまる)石塔婆(中央)(南北朝時代中期 応永四年 1371年、粘板岩、高さ 80Cm 幅 41Cm 厚さ 5Cm)
上部を欠損する断碑で、下方に真慎禅尼 五七日忌の造立趣旨と紀年銘が刻まれている。 |
刻銘は、中央に「應安第四(1371)辛亥三月、孝子、敬白」、
両側に各一行「・・為真慎禅尼五七日忌景」、「・・離生死頓証菩提乃至法界利益也」と刻んでいる。
刻銘:「應安第四(1371)辛亥三月」
小僧丸(こぞうまる)線刻五輪塔石塔婆 (宮城県石巻市大森字新町頭辻堂)
小僧丸(こぞうまる)線刻五輪塔石塔婆
五輪塔形の各輪、頂部 空輪から地輪に向って五輪塔東方 発心門の梵字「キャ・カ・ラ・バ・ア」を刻む。
小僧丸(こぞうまる)石塔婆群
小僧丸(大崎義宣)の墓碑の隣に立っている。
長泉院(ちょうせんいん)梵字五輪塔石塔婆 石仏と石塔-目次!
小僧丸(大崎義宣)の墓碑
小僧丸(大崎義宣)は、天文十九年(1550)五月二十日この地で暗殺された。享年二十五歳。
*JR石巻駅からミヤコ―バス石巻専修大学線 飯野川行きに乗車、辻堂バス停下車。石巻駅前のレンタカーの店で、自転車を借りるのが便利。
(撮影:平成26年4月12日)