宝樹寺(ほうじゅじ)(三重県津市牧町304)
桃園地区には宝樹寺の他、栄松寺、光明寺、と三体の鎌倉時代後期 正和三年(1314)銘 地蔵石仏がある。
宝樹寺 地蔵石仏 (県指定文化財、鎌倉時代後期 正和三年 1314年、砂岩、総高 217Cm)
門内左手の堂内に安置する。二重光背型の前面に、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩坐像を、丸彫りを思わせる量感で厚肉彫りする |
地蔵 頭部
蓮華文の頭光を陽刻する
像高は 約82Cm。お顔はやや摩耗する。頭光や錫杖頭、通肩の衲衣や衣文の流れなど精巧に彫られている。存在感のある重厚な作品。 |
地蔵 下部 三段うろこ葺の蓮華座
台座が三石で丁寧につくられ、最下に複弁反花座を設け、その上に丸形で蓮の花弁を並べた敷茄子、
さらに上写真の三段うろこ葺の蓮華座を置く。複弁反花と敷茄子は、保護材に囲まれて見えない。
像左右の光背に「願主 右衛門少尉 源 幹重」 「正和三年(1314)甲刁(寅)八月廿九日建立之」の刻銘がある |
地蔵が安置されている お堂
宝樹寺(ほうじゅじ)
*近鉄 名古屋線 「桃園駅」下車、南西方向へ徒歩 約5分。
(撮影:平成22年7月27日)