新大仏寺(しんだいぶつじ)(三重県伊賀市富永1238)
東大寺の重源上人は、大仏復興の用材をこの地に求め、建仁二年(1202) 伊賀別所として新大仏寺を創建した。本尊台座は、伊行末の作品といわれている
新大仏寺本尊石造台座(重要文化財、鎌倉時代前期、凝灰岩、高さ 三尺五寸:106Cm 直径 二十二尺:667Cm)
獅子像、南西面に刻まれ、いちばん良く残っている | 獅子像、東南面に刻まれている |
伊行末(いのゆきすえ)作 東大寺南大門 石獅子(重文)台座の浮彫によく似ている
本尊 石造台座(西面)
丈六の阿弥陀三尊の本尊の台座としてつくられた。現在、台座は新大仏殿((宝蔵庫)の一階に置かれている
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獅子像、たてがみが風になびき、鞠が踊る。繊細な表現と技術が素晴らしい |
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獅子像、台座には十頭以上の獅子が刻まれている |
本尊 石造台座(東面)
当初、台座に安置されていた快慶作と伝えられる木造阿弥陀三尊立像の本尊は、江戸時代中期に仏師祐慶により坐像に改修され、現在二階に安置されている(如来坐像:重文)
阿弥陀三尊 脇侍の台座(向かって左側) | 阿弥陀三尊 脇侍の台座(向かって右側) |
当初は、立像の阿弥陀三尊で脇侍は脇侍がこの台座に安置されていた
新大仏寺(しんだいぶつじ) 岩屋不動尊
新大仏寺(しんだいぶつじ) 岩屋不動尊(江戸時代)
本堂裏の岩窟にセイタカ童子・矜羯羅童子の脇侍とともに安置されている。当初は、巨大な半肉彫りの地蔵磨崖仏が彫られていた
セイタカ童子(江戸時代) | 矜羯羅童子(こんがらどうじ)(江戸時代) |
新大仏殿(宝蔵庫)
快慶作・祐慶修復の像高4.05mの木彫如来坐像(重文)を始めとした仏像や石造台座が納められている
大仏殿(市指定文化財、江戸時代中期、間口 六間半、奥行 八間半、大仏様式)
元は大仏を祀っていたので大仏殿と称している。現在は、釈迦如来を本尊としている
貞享五年(1688)に松尾芭蕉が新大仏寺を訪れ、「丈六にかげろふ高し石の上」の句を残している
*近鉄 上野市駅前・上野産業会館より三重交通バス汁付行き乗車(約40分)、「成田山前バス停」 下車 北方向へ徒歩3分
(撮影:平成21年7月15日)