東大寺石獅子(とうだいじいしじし)

 東大寺石獅子(いしじし)(奈良県奈良市雑司町)

 当初は大仏殿前 中門に安置されていた。現在は、南大門の北側に東西 各一体 安置されている。若き伊行末(いのゆきすえ)の初期の作

  東大寺石獅子(とうだいじいしじし) 東像(雄形)

東大寺石獅子 東像(重要文化財、鎌倉時代前期 建久七年 1196年、大理石、高さ 180Cm)

前脚を立て、口を開き、首を立てた雄形の獅子を宋風に刻む 金剛力士像吽形(国宝、建仁三年 1203年、寄木造、高さ 838Cm)

石獅子 東像の南側にある金剛力士像吽形は、定覚(じょうかく)と湛慶(たんけい)が大仏師となり、覚円以下十二人の仏師を率いて造立した

東像の石獅子台座側面。鞠(まり)と遊ぶ獅子を華麗に刻み、上下層に単弁の請花・反花を繊細に刻む

石獅子は、「東大寺造立供養記」に、日本の石では困難な為、大唐から石を取り寄せ建久七年(1196)に宋人石工によって造られたとある

東像石獅子台座正面、植物の繊細な文様

東像石獅子台座側面下部、繊細な瑞雲(ずいうん)の彫刻

  東大寺石獅子(とうだいじいしじし) 西像(雌形)

東大寺石獅子 西像(重要文化財、鎌倉時代前期 建久七年 1196年、大理石、高さ 160Cm)

頭部の巻き毛や、胸の飾りなど繊細を極めた来日宋人の作品 金剛力士像阿形(国宝、建仁三年 1203年、寄木造、高さ 836Cm)

石獅子 西像の南側にある金剛力士像阿形は、運慶(うんけい)と快慶(かいけい)が大仏師となり、十三人の小仏と十人の番匠を従えて造立した

西像石獅子の台座側面、(天女が衣をまいて、空をおよぐような文様)

宋人石工 伊行末(伊派石工)は、石獅子の宋風作品を経て、日本の硬い花崗岩を自由に使いこなし、日本風の優れた作品をうみだす

西像石獅子の台座正面、牡丹の華麗な文様

西像石獅子台座側面下部、繊細な瑞雲(ずいうん)の彫刻

壮大な六手先組物が美を演出している東大寺南大門

 東大寺法華堂(ほっけどう)(三月堂)石燈籠              石仏と石塔-目次!

東大寺 南大門 背面

背面の左右両端に石獅子が置かれているのが見える。

 狛犬(こまいぬ)他 名品

*近鉄・JR奈良駅前から奈良交通バス乗車、「大仏殿・国立博物館バス停」下車すぐ。

(撮影:平成19年8月5日、平成21年7月29日)