国津神社(くにつじんじゃ)(三重県名張市上比奈知81)
阿弥陀と地蔵の二仏を刻んだ双仏石で、南北朝時代初期 建武二年(1335年)の紀年銘がある。
国津神社(くにつじんじゃ)双仏石 (南北朝時代前期 建武二年 1335年、花崗岩、高さ 140Cm 幅 48Cm)
国津神社拝殿の右手に立つ。自然石の表面をならし、上半を舟形に彫りくぼめ阿弥陀と地蔵の二仏を半肉彫りする。下半に刻銘がある。 |
正面 上半部
幅の広い舟形を彫りくぼめ、内に阿弥陀如来と地蔵菩薩の二仏を半肉彫りにする。
阿弥陀如来は来迎相、地蔵菩薩は右手錫杖・左手宝珠の通有の形。二仏は、並列に刻まれ双仏石とする。南北朝時代初期 建武二年の在銘。 |
正面 下半部
線刻の蓮弁があり、二行の梵字が月輪の中に彫られているという。
銘文はあるるが風化・摩耗が激しく、判読されておらず「建武二年(1335)」の紀年銘だけが確認されている。
向って左側、地蔵菩薩立像 | 向って右側、阿弥陀如来立像 |
両尊とも、近くの上比奈知(かみひなち)阿弥陀石仏同様、足がないのかと思うほど申し訳程度に刻まれている。
上比奈知 国津神社拝殿
上比奈知 国津神社(くにつじんじゃ)
*近鉄大阪線 名張駅西口から三交バス 敷津行きに乗車、「上比奈知バス停」下車、東方向へ約100m。
(撮影:平成25年9月27日)