仏土寺(ぶっとじ)石造多宝塔 東塔

 仏土寺(ぶっとじ)(三重県伊賀市東高倉3444)

仏土寺 石造多宝塔 東塔(重要美術品、県指定文化財、鎌倉時代後期、花崗岩、高さ 573Cm)

塔身、輪郭を巻き、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(アク:不空成就)
宝塔は本堂に向かって左側、手前に立っている。二基の内、左側の塔 塔身、輪郭を巻き、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(ウーン:阿閦如来)

塔身は輪郭をとり、浅く彫り沈めた月輪内に金剛界四仏の種子、北面:アク(不空成就)、東面:ウーン(阿閦)、南面:タラーク(宝生)、西面:キリーク(阿弥陀)を薬研彫りする

上層の屋根下に別石で斗栱を表す二段の段型が入り、その下に円盤状の高欄・亀腹(饅頭型)を入れる

塔身、輪郭を巻き、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(タラーク:宝生)
塔身、輪郭を巻き、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(キリーク:阿弥陀) 三重の切石基壇上に側面二区格狭間の基礎、その上に板石を置く

下層の屋根下に、別石で斗栱を表す二段の段型を入れる

相輪は後補されたもの。宝塔は、後に補充された石材があり背が高くなりすぎていて、基礎から上くらいの高さでバランスがとれる

二区の格狭間入り基礎は享保十二年(1727)の再建時のもので、束に「享保十二丁未天」「三月廿三日再興」「平野山仏土寺」の刻銘がある

仏土寺本堂

仏土寺は伊賀八大寺中随一といわれていた。平安時代の阿弥陀如来及び脇侍は重要文化財

 仏土寺(ぶっとじ)石造多宝塔 西塔                       石仏と石塔-目次!

仏土寺、大きな二基の多宝塔

多宝塔紀年順  仏土寺(ぶっとじ)石造多宝塔 西塔(鎌倉時代後期)  石造 多宝塔-紀年順-目次

*上野市駅からバス。またはJR関西本線「伊賀上野駅」下車 徒歩 西北へ徒歩 約20分。

(撮影:平成19年8月16日、平成21年10月15日)