東小(ひがしお)阿弥陀石仏(首切地蔵)(京都府木津川市加茂町東小上谷ノ下)
やぶの中三尊と同じく弘長二年(1262)の作、当尾(とうの)の石仏で在銘最古のもの
東小(ひがしお)阿弥陀石仏(首切地蔵)(鎌倉時代中期 弘長二年 1262年、花崗岩、高さ 135Cm)
上端に低い枘(ほぞ)が残っている為、もとは笠を載せていた
やぶの中三尊から北方向へ少し歩くと、会所の脇に安置されている。首切地蔵と呼ばれているが、定印を結ぶ阿弥陀如来 |
阿弥陀石仏の首のくびれが深くきれてみえるため首切地蔵と呼ばれ、またここから北方の処刑場跡にあったともいわれている
阿弥陀石仏 下部
膝の下側に蓮華座が線刻されている
石仏は、長方形の花崗岩を舟形に彫り沈め、定印の阿弥陀坐像を半肉彫りする。お顔は面長で、肉髻は低い。額に白毫を陽刻する |
やぶの中三尊の阿弥陀像に、面相、定印の結び方、衣紋の表現、結跏趺坐など、作風が似ており同じ石工の作とみられている
像の両側に各一行刻銘がある
刻銘:「弘長二年(1262)壬戌卯月十二日刻彫畢」「願主東小田原住口口口」
十一面観音石造 | 刻銘:「弘長二年(1262)壬戌卯月十二日刻彫畢」 |
弘長二年(1262)の銘があり、当尾の在銘石仏では「やぶの中三尊」とともに最古のもの
*JR・近鉄奈良駅より奈良交通バス乗車、「浄瑠璃寺」下車、徒歩。やぶの中三尊より、北方向へ歩くと会所の横に安置されている。
(撮影:平成19年5月27日、平成22年9月7日)