石像寺(しゃくぞうじ)阿弥陀三尊石仏

 石像寺(しゃくぞうじ)(釘抜地蔵)(京都市上京区千本上立売上ル花車町503)

 釘抜地蔵(くぎぬきじぞう)の名で庶民の信仰をあつめる。今も多くの人が訪れる。浄土宗百万遍知恩寺に属する寺院

石像寺阿弥陀三尊石仏(重要文化財、鎌倉時代前期 元仁二年 1225年、花崗岩、仏身高さ 約120Cm)

勢至菩薩立像(右側の脇侍:重文、鎌倉時代、花崗岩、高さ 約103Cm) 観音菩薩立像(左側の脇侍:重文、鎌倉時代、花崗岩、高さ 約103Cm)

勢至の光背には勢至の種子「サク」が、観音の光背には観音の種子「サ」が小月輪に刻まれている

中尊は、二重円光の光背を持ち、光背に弥陀の種子「キリーク」が十一個小月輪に配されている

勢至菩薩(横顔がなんとも高貴で美しい)
阿弥陀如来 観音菩薩(宝冠や瓔珞の細かい部分も精緻に彫られている)

この阿弥陀三尊石仏は、年号が明らかな一石一尊でつくった三尊仏としては最も古い三尊仏

元仁元年(1224)十二月二日から彫られ、元仁二年(1225)四月十日に開眼供養されたと中尊の光背の裏に、銘文が刻まれている

この阿弥陀仏にじっと手を合わす人々が絶えない。信仰の対象として拝まれている

線香の煙が立ちのぼり、石仏についた煤が、信仰のあつさを物語っている

本堂に安置する地蔵菩薩は、苦しみを抜き取るというところから、苦抜き地蔵といい、それがなまって、釘抜き地蔵と呼ばれる

 旧 観音正寺(かんのんしょうじ)三重石塔(四君子苑)                 石仏と石塔-目次!

本堂の壁面には、苦しみから解放された人々が奉納した八寸釘と釘抜きを貼り付けた絵馬が1000枚以上、所狭しと貼られている

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*京都市バス「千本上立売」下車、徒歩2分。ご利益が、諸病回復・苦悩解消という。

(撮影:平成19年4月28日)