成相寺(なりあいじ)(京都府宮津市成相寺339)
西国三十三ヶ所 第二十八番札所。慶雲元年(704)真応上人により開かれた古刹
成相寺 金剛界大日種子板碑(室町時代中期 文明七年 1475年、緑泥片岩、高さ 172Cm)
身部上方に、金剛界大日の種子「バン」を大きく薬研彫し、下方に造立者名と紀年銘(文明七年 1475年)を刻む |
関西では珍しい緑泥片岩の板碑で、登山バスの終点の右側、一段高くなった所に立っている。
板碑 上部
頭部山形はするどく尖り、その下に二段の切込をつくる。塔身は輪郭を巻かない
身部上方、金剛界大日如来の種子「バン」 | 身部下方、蓮華座上の銘文 |
蓮華座上の銘文は、中央にやや大きく「阿闍梨長賢」、左右に「文明七年(1475)乙未、七月五日」と刻まれている
成相寺(なりあいじ) の板碑
本堂の向かって左横のスペースに、さまざまな石造品が置かれている。
成相寺(なりあいじ)釈迦三尊種子板碑(桃山時代 天正二年 1574年)
自然石の表面に釈迦三尊の種子を刻み、下部に蓮華座を設ける
金剛界大日種子板碑(室町時代後期 天文十五年 1546年) | 種子の下に地蔵が陽刻されている板碑 |
金剛界大日種子板碑は、板碑の頭部山形は鋭くとがり、額部は突出する。身部は輪郭を巻き、さらに一段彫り沈める。上部に金剛界大日如来の種子「バン」
を薬研彫し、下部に阿闍梨位快春と大きく、左右に「天文十五年(1546)十月十三日」の紀年銘を刻む。下部に蓮華座を彫り残し、陽刻する。・・・
金剛界大日種子板碑(室町時代中期 長享三年 1489年) | 胎蔵界大日報身真言 「ア、ビ、ラ、ウーン、ケン」 を刻む板碑 |
成相寺(なりあいじ) 鉄湯船
成相寺 鉄湯船(重要文化財、鎌倉時代後期 正応三年 1290年、鋳鉄製、上端径 169.5Cm 高さ 65.5Cm)
鋳物師 山河貞清の作品で、正応元年(1290)に鋳造された。直接入るのではなく、湯釜の湯を入れ、かかり湯をするために用いられたという
成相寺 鐘楼(府指定文化財、江戸時代)
成相寺 本堂(府指定文化財、江戸時代中期 安永三年 1774年再建)
*北近畿タンゴ鉄道宮津線 天橋立駅から天橋立観光船・ケーブル・登山バスで寺院まで行ける。
(撮影:平成21年10月20日)