釈尊院(しゃくそんいん)五輪塔

 中尊寺釈尊院(ちゅうそんじしゃくそんいん)五輪塔(岩手県西磐井郡平泉町平泉字衣関)

   我国における在銘最古の五輪塔で、反花座の側面に平安時代後期 仁安四年(1169)の紀年銘がある。

釈尊院(しゃくそんいん)五輪塔 (重要文化財、平安時代後期 仁安四年 1169年、凝灰岩、高さ 158Cm)

空輪、宝珠形の下半を切取った特色のある形。もとは、欠失した風輪と一石
中尊寺金色堂の背後、約300mにある釈尊院墓地に安置されている 火輪、軒口薄く、緩やかに反る。頂部に薄い露盤を刻出する

水 輪

やや角ばった球形で、薄肉彫りの蓮華座上月輪内に大日法身真言の梵字「バン」を美しく刻んでいる

各輪四方に大日報身真言「ア・バン・ラン・カン・ケン」のみを、下から上に月輪内 蓮華座上に刻む。梵字は、輪郭を残し彫刻する

地 輪

蓮華座上月輪内に大日法身真言の梵字「ア」を輪郭を残し薄肉に刻んでいる

反 花 座 (正面)

上段に反花座を設ける。下段の側面、左から右に銘文が横向きに刻まれている

反花座 側面の銘文:「仁安四年(1169)己丑四月二十三日檀主口口」、中央の写真は「仁安四年(1169)部分の拡大写真

金色堂(こんじきどう)

天治元年(1124)の造立で、中尊寺創建当時唯一の遺構で金箔を押した建物から、「光堂」の異名がある

 願成就院(がんじょうじゅいん) 石造宝塔                    石仏と石塔-目次!

中尊寺(ちゅうそんじ)本堂

明治四十二年再建、天台宗東北大本山で、山内十七ヶ院を包括する中心道場。本尊は阿弥陀如来

五輪塔紀年順  中尾(なかお)五輪塔(嘉応塔)(平安時代後期)  五輪塔-紀年順-目次

*JR東北本線「平泉駅」下車、徒歩25分、または平泉町巡回バスに乗車 「中尊寺バス停下車」。一ノ関駅前から岩手県交通バス ジャスコ前沢行きに乗車、「中尊寺バス停」下車。五輪塔のある場所は、立ち入り禁止区域にあたり、中尊寺事務局にて身分証明書(運転免許書 等)を提示の上、五輪塔拝観申込書に記入後、許可を受ける。

(撮影:平成22年11月13日)