普光寺(ふこうじ)(兵庫県宝塚市長谷字北畑ケ4-2)
寺伝によれば、奈良時代の養老年間に法道上人により創建された。現在、真言宗大覚寺派の寺院。
普光寺宝篋印塔(県指定文化財、南北朝時代 観応元年 1350年、流紋岩、高さ 136.4Cm)
塔身、月輪を彫り沈め金剛界四仏の種子を印刻する(ウーン:阿閦如来) | ||
宝篋印塔は、本堂の右手(東側)の一段高くなった所に立っている | 塔身、月輪を彫り沈め金剛界四仏の種子を印刻する(タラーク:宝生如来) |
笠の段形は、上は通常の六段ではなく七段、下は二段。隅飾は二弧輪郭付で、内は無地
塔身、月輪を彫り沈め金剛界四仏の種子を印刻する(アク:不空成就) | ||
塔身、月輪を彫り沈め金剛界四仏の種子を印刻する(キリーク:阿弥陀) | 宝篋印塔は、この地方の波豆産石材(流紋岩)で造られている |
基 礎
基礎上端は複弁の反花、側面は輪郭を巻き内に格狭間をつくる。束に「観応元年(1350)」の紀年銘がある
相輪は下から、伏鉢・請花・九輪・請花で、最頂部の宝珠を欠失する。南北朝時代(観応元年 1350年)の貴重な在銘宝篋印塔 |
基礎と基壇の間に別石で、後補の台座が設けられる
台座は単弁の反花座上に、単弁の蓮弁を刻んだ請座を設ける。反花座の側面は江戸時代中期の享保の年号と人名を刻む
普光寺(ふこうじ)仁王門
素盞鳴(すさのお)神社本殿(県指定文化財、桃山~江戸初期、三間社切妻造、桧皮葺)
素盞鳴神社は普光寺と同じ境内にあり、神仏習合の形態を伝える。
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*JR武田尾駅前より阪急田園バス「上佐曽利行き」に乗車、「長谷(ながたに)公民館前バス停」下車 北東方向へ徒歩 6分。本数が少ないので、「東部バス停」から北東方向へ、徒歩19分。
(撮影:平成21年11月5日)