切畑(きりはた)墓苑 宝篋印塔(兵庫県神戸市北区有野台9丁目)
切畑墓苑の入口を入り、二基並んだ宝篋印塔の向かって左側の石塔。
切畑墓苑 宝篋印塔 東塔(市指定文化財、南北朝時代後期 永徳二年 1382年、花崗岩、高さ 128Cm)
塔身、蓮華座上月輪内に四門の梵字、最初の梵字を刻む(北門、キャク) | ||
切畑墓苑の入口を入り、二基並んだ宝篋印塔の向かって左側の石塔 | 塔身、蓮華座上月輪内に四門の梵字、最初の梵字を刻む(東門、キャ) |
塔身正面(北面)の月輪内に、五輪塔四門の梵字の内、涅槃門(北門)の梵字「キャク・カク・ラク・バク・アク」の最初の梵字 「キャク」を刻む
塔身東面の月輪内に、五輪塔四門の梵字の内、発心門(東門)の梵字「キャ・カ・ラ・バ・ア」の最初の梵字 「キャ」を刻む
笠
笠の段型は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭つきで、内は陽刻の月輪内に梵字を陰刻する
塔身、蓮華座上月輪内に四門の梵字、最初の梵字を刻む(南門、キャー) | ||
塔身、蓮華座上月輪内に四門の梵字、最初の梵字を刻む(西門、ケン) | 塔身に、五輪塔四門の梵字を刻むのは、大変珍しい |
塔身背面(南面)の月輪内に、五輪塔四門の梵字の内、修行門(南門)の梵字「キャー・カー・ラー・バー・アー」の最初の梵字 「キャー」を刻む
塔身西面の月輪内に、五輪塔四門の梵字の内、菩提門(西門)の梵字「ケン・カン・ラン・バン・アン」の最初の梵字 「ケン」を刻む
基礎 東面
基礎は壇上積式で、上端は複弁反花、東面は内に格狭間をつくり近江文様の宝瓶三茎蓮を陽刻する
相輪は、下から伏鉢・請花・九輪で、上部の請花・宝珠を欠失する。基礎の束に、南北朝時代後期 永徳二年(1382)の紀年銘がある |
基礎 西面
側面の格狭間内に、近江文様の開蓮華を陽刻する
切畑墓苑 二基の宝篋印塔
東塔は、向かって左側の宝篋印塔で、二段の基壇上に安置されている
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*神戸電鉄 三田線、「五社駅」下車、北東方向へ 約600m。有野台9丁目の住宅地、北東にはしっている道路のいちばん外側に面して墓苑の入口がある。「神戸の石造遺品」(川辺賢武 著、神戸市史資料室発行)で紹介されている五社宝篋印塔(永和四年銘)とは、宝瓶三茎蓮の文様が違い別物。
(撮影:平成22年5月27日)