藍那下手(あいなしもて)宝篋印塔

 藍那下手(あいなしもて)宝篋印塔(兵庫県神戸市北区山田町藍那下手)

藍那下手 宝篋印塔(南北朝時代後期 永和二年 1376年、花崗岩、高さ 170Cm)

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、アク:不空成就)
宝篋印塔は、藍那塔婆群のすぐ南、川を渡った正面に立っている 塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦)

宝篋印塔 笠

笠は、下二段、上六段、隅飾は二弧輪郭つきで内は無地、やや外傾する

塔身、蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(南面、タラーク:宝生)
蓮華座上月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(西面、キリーク:阿弥陀) 無指定だが、完存する南北朝時代在銘の貴重な宝篋印塔

塔身の刻銘が浅く弱い、笠の隅飾りの傾きが南北朝後期という時代を反映している

基  礎

基礎上端は複弁反花、側面は四面とも、輪郭を巻き内に格狭間をつくる

正面の束、向かって右側に「永和二年(1376))七十四」を刻む。七十四は七月十四日のこと

相輪は下から、伏鉢、請花、九輪、請花、宝珠で、九輪頂部に折損の痕が見えるが完存する。南北朝の後期に入った永和二年(1376)の作品

基壇は切石の一段で、基壇上に宝篋印塔を据える

 浄橋寺(じょうきょうじ)石造五輪卒塔婆                      石仏と石塔-目次!

藍那(あいな)塔婆群

七基の五輪卒塔婆と宝塔一基、小五輪塔二基が立つ。この塔婆群の前、川を隔てた正面に宝篋印塔が立っている

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*神戸電鉄 粟生線「藍那駅」下車 すぐ。

(撮影:平成20年2月23日、平成22年8月3日)