称名寺(しょうみょうじ)宝篋印塔

 称名寺(しょうみょうじ)(和歌山県有田市辻堂585)

   一結衆により造立された宝篋印塔で、南北朝時代後期 永和二年(1376)の紀年銘がある。

称名寺(しょうみょうじ)宝篋印塔 (市指定文化財、南北朝時代後期 永和二年 1376年、砂岩、総高 124Cm)

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(正面、タラーク:宝生如来)
姿の良い宝篋印塔は、本堂の前、向って右手に立っている。 塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(西面、キリーク:阿弥陀如来)

段形は、下二段、上六段。隅飾は、二弧輪郭付で内は無地、直立する。

塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(背面、アク:不空成就如来)
塔身、月輪内に金剛界四仏の種子を刻む(東面、ウーン:阿閦如来) 相輪の先端を欠くが、ほぼ完存する南北朝時代在銘の宝篋印塔

基礎 背面

基礎、上端は二段、側面は四面とも無地で、背面に三行の刻銘がある。

刻銘:「永和二年(1376)丙辰、十月十八日、一結衆ホ(等)、敬白

相輪は下から、伏鉢・請花・九輪で、上部の請花・宝珠を欠く。この地方は、南北朝時代の宝篋印塔が比較的多く、皆 基礎側面が素面。

台 座

宝篋印塔は、基礎下に複弁の反花座を設ける。

刻銘:一結衆ホ(等)、敬白 刻銘:永和二年(1376)、丙辰

称名寺(しょうみょうじ) 本堂

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称名寺(しょうみょうじ)(浄土宗)

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*JR紀勢線「紀伊宮原駅」下車、西南西方向へ徒歩 約40分。

(撮影:平成25年7月9日)