鍛冶口(かじぐち)地蔵像板碑

 鍛冶口(かじぐち)地蔵像板碑(兵庫県赤穂郡上郡町岩木甲)

  板碑は、上方に素朴な地蔵菩薩立像、下方に南北朝時代後期 康暦元年(1379)の紀年銘が刻まれている。

鍛冶口(かじぐち)地蔵像板碑 (県指定文化財、南北朝時代後期 康暦元年 1379年、花崗岩、高さ 125Cm 幅 33Cm)

板碑は、県道451号線、智頭急行と交わる地点の約250m手前(上郡側)の脇道を北西へ約150m入った左手、道路脇に立っている。

身部は、上方に地蔵菩薩像を半肉彫りし、下方に「康暦元年(1379)、七月十八日敬白の紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頭部水平、下に横帯を突出させ、その中央に二線を刻む。身部の輪郭はない。

身部上方は、周辺を彫りくぼめた浮彫で、右手錫杖、左手宝珠の地蔵立像を線刻の蓮華座上に刻んでいる。

地蔵像は、素朴な形状で、衲衣の裾が丸みをおびて広がる。

地蔵 上半

お顔は面長で、頭部が横帯を横断する。手の長さも左手が短く、素朴な味わいがある。

身部下方、「康暦元年(1379)紀年銘を刻む。

刻銘:「康暦元年(1379)、七月十八日、敬白

板碑 根部

根部は整形されておらず、突出部が斜めのままになっている。

鍛冶口(かじぐち)地蔵像板碑 側面

厚さ 23Cmと分厚い側面は、表面が滑らかで仕上げが施されている。

 西方寺(さいほうじ)石造宝塔                             石仏と石塔-目次!

鍛冶口(かじぐち)地蔵像板碑 (県指定文化財、南北朝時代後期 康暦元年 1379年)

 板碑(いたび)

*JR山陽本線「上郡駅」下車、北北西方向に約3.5Km。上郡駅方面から県道451号線が智頭急行と交わる地点の約250m手前の脇道を北西へ約150m入った左側、道路脇に立っている。駅前の上郡観光案内所にレンタサイクル(料金無料、但し寸志要)があり、便利に利用できる。

(撮影:平成25年7月2日)