鍛冶(かじ)地蔵像板碑(兵庫県赤穂郡上郡町岩木字鍛冶)
板碑は、舟形を彫りくぼめた中に美しい地蔵立像が半肉に刻まれている。南北朝時代中期 延文四年(1359)の造立。
鍛冶(かじ)地蔵像板碑 (県指定文化財、南北朝時代中期 延文四年 1359年、流紋岩、高さ 180Cm 幅 45Cm)
板碑は栗林の奥まった場所にあり、非常に分かりにくい。身部は、上方に地蔵菩薩像を半肉彫りし、下方に願主名と紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形、下の二条線や身部の輪郭はない。
身部上方、舟形を彫りくぼめ、右手に錫杖、左手に宝珠を持つ地蔵菩薩立像を蓮華座上に半肉彫りする。 |
地蔵像は、整ったお顔で、衲衣や錫杖など細かく表現し、格調の高い美しさを見せている。(像高 43Cm)
身部下方
三行に亘り刻銘があり、名主層の人物と思われる「延行」を願主として、春の彼岸日に造立されている。
刻銘:「延文四年(1359)、己亥二月廿三日、願主延行」
刻銘:「延文四年(1359)」 | 南北朝時代 延文四年(1359)の造立。何といっても地蔵像が美しい。 |
鍛冶(かじ)地蔵像板碑 側・背面
*JR山陽本線「上郡駅」下車、北西方向へ約4.8Km。上郡駅方面から県道451号線に出て智頭急行をくぐった三差路から約400mの所で左折、岩木川を渡り少し行った所に板碑の案内標識があり左折、約100m行った栗林の奥に立っている。駅前の上郡観光案内所にレンタサイクル(料金無料、但し寸志要)があり、便利に利用できる。
(撮影:平成25年7月2日)