八ツ仏(やつぶつ)(八尊石仏)

 八ツ仏(やつぶつ)(八尊石仏)(兵庫県加古川市平荘町小畑)

八ツ仏(八尊石仏) (市指定文化財、南北朝時代、高さ 155Cm 幅 116Cm 厚さ 38Cm、凝灰岩)

大型 家形石棺の蓋に八体の仏像が彫ってあり「八ツ仏」として祀られている。長楽寺石棺仏との類似性から同作者の作品と考えられている

八ツ仏は、舟形を彫りくぼめ、蓮華座に坐す像高17.6〜25.7Cmの八体の仏像を薄肉に刻んでいる。平成21年3月に市指定文化財に指定された。

  内側の四体

定印の阿弥陀坐像(向かって左上) 定印の阿弥陀坐像(向かって右上)
右腕がL字型、左腕は下方に と見えるのは石片が欠けた為だろう - 蓮華座は、八体とも弁形を刻まない半月型
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尊名不詳(左下) 地蔵菩薩 坐像(右下)
左右の手が胸前にあり、右手に宝珠、左手に花を持つ様に見える 右手に錫杖を持ち、左手に宝珠を持つ

中央の向かって左下の尊名が不詳(現地説明板)で、従来は地蔵坐像とされてきた。

  縁部の四体

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定印の阿弥陀坐像(向かって左縁部、上) 定印の阿弥陀坐像(向かって右縁部、上)


定印の阿弥陀坐像(向かって左縁部、下) 定印の阿弥陀坐像(向かって右縁部、下)

※ 田岡香逸氏は加古川市史で、八体すべてが地蔵(阿弥陀は、合掌の地蔵)で、造立年代は、蓮華座の形式や手法・像容から室町前期の造立と推定している。

 四つ堂(よつどう)五輪塔                           石仏と石塔-目次!

八ツ仏(八尊石仏)、覆屋に安置されている

 石  仏-紀年順-目次

*JR加古川駅から神姫バス 細工谷行きに乗車、「中小畑バス停」下車 北北東方向へ 約600m

(撮影:平成22年1月19日、平成19年9月24日)