報恩寺(ほうおんじ)応永十年 五輪塔

 報恩寺(ほうおんじ)(兵庫県加古川市平荘町山角466-1)

報恩寺 応永十年 五輪塔(県指定文化財、室町時代初期 応永十年 1403年、流紋岩、高さ183.5Cm)

五輪塔 風・空輪、一石で彫成され空輪は宝珠の形
報恩寺墓地の奥、四基並んだ五輪塔の向かって左端(南端) 火輪、鎌倉後期・南北朝・室町時代初期と続く時代の変遷がわかりやすい

五輪塔 地輪

東面に「応永十(1403)癸未、八月二日、當寺第七長老、利海大徳」の銘文がある

五輪塔 水輪、上下へしゃがった形状
複弁の反花座(かえりばなざ) 四基の内、この五輪塔のみ大和様式の反花座をもつ

  報恩寺(ほうおんじ)五重石塔

報恩寺 五重石塔(鎌倉時代中期、凝灰岩)

相輪と基礎を欠き現在の基礎は五輪塔の地輪を利用したもの 石仏(南北朝時代)

平之荘(へいのそう)神社 三尊種子板碑

  平之荘(へいのそう)神社(兵庫県加古川市平荘町山角478)

   報恩寺の東隣に位置し、 明治の神仏分離まで報恩寺の鎮守神社であった。神社の参道石段下の左右に組合せ式石棺を利用した二基の板碑が建てられている

阿弥陀三尊種子板碑(市指定文化財、鎌倉時代中期末、弘安元年 1278年、凝灰岩、高さ 121.9Cm 幅 約62Cm

上部に阿弥陀の種子「キリーク」を大きく、その下に観音・勢至の種子「サ」・「サク」を小さく彫っている

下部が埋まっており、そこに「九・・・・・・、弘安元(1278)・・・・・、僧勝」の銘文が刻まれている

 養老天満宮(ようろうてんまんぐう)宝篋印塔                   石仏と石塔-目次!

釈迦三尊種子板碑(市指定文化財、鎌倉時代中期末、凝灰岩、高さ 99Cm 幅 約62Cm 厚さ14.8Cm)

中央に大きく釈迦の種子「バク」、その右下に普賢菩薩の種子「ア」、左下に文殊菩薩の種子「マン」を刻む

釈迦三尊の種子板碑は、極めて珍しく、兵庫県下ではこの一基のみ。風化が激しく、読み取りが困難なのは残念。

五輪塔紀年順  浄橋寺(じょうきょうじ)石造五輪卒塔婆(室町時代前期)  五輪塔-紀年順-目次

*JR加古川線「神野駅」下車、徒歩約4Km。JR加古川駅から神姫バスの便もある。平之荘神社は、報恩寺の東側で隣接する。

(撮影:平成19年9月24日、平成21年8月7日)