真禅寺(しんぜんじ)(兵庫県姫路市別所北宿)
真禅寺境内 文永二年(1265)阿弥陀石棺仏
真禅寺阿弥陀石棺仏(鎌倉時代後期 文永二年 1265年、凝灰岩、高さ 108Cm 幅 87Cm 厚さ 27Cm)
石仏は、家形石棺の蓋石(ふたいし)の内側に阿弥陀坐像を刻む。上部に帯状の庇(ひさし)のようなものをつくっているのも珍しい。像高 77Cm |
石仏の向かって右側の余白に「文永二乙丑(1265)」、左側に「十一月十日」の紀年名がある
紀年名のある石棺仏としては日本最古のもの。この石棺仏より古い大阪府柏原市、「瑠璃光寺阿弥陀石棺仏」との造形的な類似性も言われている
真禅寺墓地 阿弥陀石棺仏(室町時代、凝灰岩、高さ 131Cm 幅 74Cm 像高 35Cm)
宮下忠吉著「石棺仏」(木耳社)のカバー写真を飾る石棺仏。抽象化・図形化された石棺仏を、この時代の頂点を飾るモニュメントとしてみている |
石棺仏は、定印を結ぶ阿弥陀如来坐像で顔面がおしくも欠損している。紀年名はない
台座の幾何学的で図案化された文様がなんとも新しく、現在におきかえても古くはない
*JR山陽本線「ひめじ別所駅」下車、徒歩15分
(撮影:平成20年1月6日・1月26日)