圓教寺(えんきょうじ)石造笠塔婆

 圓教寺(えんきょうじ)(兵庫県姫路市書写2968)

 康保三年(966)に性空(しょうくう)上人により開山。西国三十三ヶ所の第二十七番札所で天台宗の寺院。西の「比叡山」とも呼ばれる。

圓教寺 石造笠塔婆(県指定文化財、鎌倉時代後期 延慶四年 1311年、流紋岩、高さ 137Cm)

摩尼殿前にある石橋の手前、道路の東側に立っている。鎌倉後期 延慶四年(1311)の銘がある美しい笠塔婆で、上部に阿弥陀坐像を刻む

頂部の請花・宝珠は欠失し、五輪塔の風・空輪を載せている。笠は平面方形で、軒反や降棟の曲線が美しい

塔身上部を花頭形に彫りくぼめ、内に定印の阿弥陀坐像半肉彫りし、その下に蓮華座を線刻する。仏像の下に三行の刻銘がある

刻銘:「為僧喜心口脱、延慶四年(1311)卯月七日、藤原光長造之」

圓教寺 摩尼殿(えんきょうじ まにでん)

摩尼殿(本尊 如意輪観音)は、昭和八年(1933)の再建。西国第二十七番札所で参詣者が多数訪れる

六角坂(ろっかくざか)石造笠塔婆

 六角坂(ろっかくざか)石造笠塔婆(兵庫県姫路市書写寺坂3068)

六角坂(ろっかくざか) 石造笠塔婆(市指定文化財、室町時代前期、高さ 約200Cm)

頂部の請花・宝珠は当初のものが欠失し、後に他のものが載せられた
笠塔婆は、圓教寺の南西側参道、六角坂参道登り口の左手に立つ 笠の反りに室町時代前期の特徴が表されている

笠塔婆の正面上部に阿弥陀如来の種子「キリークを大きく刻む

圓教寺 食堂(じきどう)(重要文化財、承安四年 1174年創建、昭和三十八年 1963年復元、桁行 十五間、本瓦葺)

 正明寺(しょうみょうじ)板碑                           石仏と石塔-目次!

圓教寺 大講堂(重要文化財、室町時代、桁行七間、本瓦葺)

 笠塔婆(かさとうば)

*圓教寺へはJR・山陽電車 姫路駅前より、神姫バス 書写山ロープウェイ行きに乗車、終点でロープウェイに乗り換え、ロープウェイ山上駅から徒歩 約15分。六角坂石造笠塔婆へは、神姫バス「六角バス停」下車、北東方向へ 約600m。圓教寺六角坂参道の入口あたりに立っている。

(撮影:平成21年8月19日)