龍光寺（りゅうこうじ）（群馬県富岡市富岡1093）

　 胎蔵界大日真言の梵字 「ア・ビ・ラ・ウーン・ケン」を五輪塔の形に刻んだ美術的にも優れた板碑

龍光寺梵字五輪塔板碑 （県指定文化財、南北朝時代後期 貞治三年 1364年、緑泥片岩、高さ 140Cm)

板碑 上部

頭部を山形、その下に二段の切込をつくり、身部の上方に天蓋を刻む

身部は外側に一線、内側に二線で輪郭帯をつくり、中央部に大きく胎蔵界大日真言の梵字を薬研彫し、蓮華座で受ける

胎蔵界大日真言 「ア・ビ・ラ・ウーン・ケン」の梵字は、下から上に、向い合わせて図案化し、五輪塔の形にして刻んでいる。

周囲の輪郭帯にも左右に、主尊の「ア・ビ・ラ・ウーン・ケン」を、上から下に刻んでいる。

主尊の五輪塔形は、蓮華座で受ける。向かって左側の「貞誉上人」の文字は後刻

板碑は、本堂に向かって左側の小堂に、下部をコンクリートで固定され安置される。板碑の背面は、粗仕上げのまま。

下部外側に、三茎の蓮を生けた花瓶一対、その内に梵文光明真言と下記の銘文が刻まれている

銘文：「貞治三年（1364）甲辰卯月日、逆修、聖光」

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龍　　光　　寺

　板碑(いたび)

＊上信電鉄「上州富岡駅」下車、南西方向へ 約500ｍ。

（撮影：平成22年4月7日）