円福寺(えんぷくじ)阿弥陀種字板碑

 円福寺(えんぷくじ)(群馬県邑楽郡千代田町舞木317-1)

   荘厳体の阿弥陀種字を本尊とする板碑で高さ 約110Cmだが堂々たる姿を見せる。鎌倉時代後期 元応元年(1319)の紀年銘がある。

円福寺(えんぷくじ)阿弥陀種子板碑(鎌倉時代後期 元応元年 1319年、緑泥片岩、高さ 109.5Cm 幅 31Cm 厚さ 4Cm)

本堂前、左手に立つ。身部は二重線の輪郭を巻き、上方に阿弥陀種子を荘厳体で蓮座上に、下方は紀年銘と光明真言を刻む。

板碑 頭部

頭部 山形、下に二段の切込、額部はなく、身部は二重線の輪郭を巻く。

身部上方、蓮座上に荘厳体阿弥陀種子「キリーク」を刻む 身部、下方の刻銘

阿弥陀如来の種子「キリーク」は、三弁宝珠で荘厳されている。

身部下方の刻銘

身部下方の刻銘は、中央に「元應元年(1312)、己未六月廿日」、左右に光明真言を刻む。

梵字光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ」「シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」 「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ」「ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」

刻銘:「元應元年(1319)、己未、六月廿日」 三弁宝珠で荘厳された本板碑は、彫りも深く工芸品的に美しい。

板碑 側背面

 大林寺(だいりんじ)阿弥陀三尊種子板碑                           石仏と石塔-目次!

円福寺(えんぷくじ) 時宗

 板碑(いたび)

*東武伊勢崎線 館林(たてばやし)駅前から広域バス 館林・邑楽・千代田線 千代田町役場前行き に乗車、「舞木南バス停」下車、西北西方向に 約500m。

(撮影:平成28年10月13日)