大林寺(だいりんじ)阿弥陀三尊種字板碑

 大林寺(だいりんじ)(群馬県邑楽郡千代田町舞木311)

   阿弥陀三尊種字を本尊とする板碑で、南北朝時代初期建武五年(1338)の紀年銘がある。

大林寺(だいりんじ) 阿弥陀三尊種子板碑(南北朝時代前期 建武五年 1338年、緑泥片岩、高さ 143Cm 幅 34Cm 厚さ 4.5Cm)
-
本堂前、左手に立つ。身部は二重線の輪郭を巻き、上方に阿弥陀三尊種子を各々蓮座上に、下方は紀年銘と光明真言を刻む。

板碑 頭部

頭部 山形、下に二段の切込、額部はなく、身部は二重線の輪郭を巻く。

身部上方、蓮座上に各々 阿弥陀三尊種子 身部、下方の刻銘

阿弥陀三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。

三尊とも月輪なしに、蓮座上に刻まれている。

身部下方の刻銘

身部下方の刻銘は、中央に「建武五年(1338)、戊寅八月十日」、左右に光明真言を刻む。

梵字光明真言:「オン、ア、ボ、ギャ、ベイ、ロ」「シャ、ナ、マ、カー、ボ、ダラ」 「マ、ニ、ハン、ドマ、ジンバ、ラ」「ハラ、バ、リタ、ヤ、ウーン」

傍に立つ小板碑

向って右側に立つ小さな板碑で、阿弥陀種字の字体は建武碑と同じ、身部の輪郭は一重線。

現地 説明版

 妙典寺(みょうてんじ)阿弥陀三尊種子板碑                     石仏と石塔-目次!

大林寺(だいりんじ)本堂 (高野山真言宗)

 板碑(いたび)

*東武伊勢崎線 館林(たてばやし)駅前から広域バス 館林・邑楽・千代田線 千代田町役場前行き に乗車、「舞木中バス停」下車、西方向に 約400m。

(撮影:平成28年10月13日)