妙典寺(みょうてんじ)(群馬県高崎市小八木町104)
群馬県における武蔵型板碑、その初期のもの。鎌倉時代中期 康元二年(1257)の紀年銘がある。
妙典寺 阿弥陀三尊種子板碑(市指定史跡、鎌倉時代中期 康元二年 1257年、緑泥片岩、高さ 215Cm 幅 58.5Cm 厚さ 9.5Cm)
寺院の東側、墓地に立つ大型板碑。身部は二重線の輪郭を巻き上方に阿弥陀三尊種子、下方に紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部 山形、下に二段の切込、身部は二重線の輪郭を巻く。
身部 上方、阿弥陀三尊種字
三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。
身部 下方、紀年銘
下方中央に「康元二年(1257)、丁巳、三月 日」の刻銘がある。
身部上方、 阿弥陀三尊種子 | 下方刻銘:「康元二年(1257)、丁巳、三月 日」 |
阿弥陀三尊種子は、蓮座なしに直接刻まれている。
板碑 根部
根部は、薄く突出する。
覆屋に立つ板碑と五輪塔
五輪塔は、凝灰岩製で板碑とほぼ同時期頃の造立と見られている。
妙典寺(みょうてんじ) (天台宗)
*JR上越線「井野駅」下車、北西方向に徒歩 約20分。
(撮影:平成28年10月16日)