関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-4、後列、左から四基目)
金剛界大日種子を主尊とする石塔婆で逆修供養として造立された。南北朝時代中期 貞治六年(1367)の紀年銘がある。
関 金剛界大日種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代中期 貞治六年 1367年、安山岩、高さ 59Cm 幅 46.5Cm)
逆修供養として造立された石塔婆で、自然石の表面上方月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」、下方に願文と紀年銘を刻む。 |
石塔婆 上部
月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」を大きく刻む。
石塔婆 下部
四行の罫線が引かれ、願文と紀年銘を刻む。
刻銘:「右善根者、逆修乃至、法界平等利、益 貞治六年(1367)、丁未」
逆修は、自分の生存中に自分の為、死後の法要をとり行うことをいう。
関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-12 前列、右から7基目)
亡き父の三十三回忌追善供養として応安三年(1370)に造立された石塔婆で、金剛界大日種子を主尊とする。
関 金剛界大日種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代中期 応安三年 1370年、安山岩、高さ 70Cm 幅 50Cm)
自然石の正面に駒形(五角形)の輪郭を入れ、上方に金剛界大日如来の種子「バン」、下方に造立趣旨と紀年銘を刻む。 |
石塔婆 上部
駒形内上方、二重の月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む。
石塔婆 下部
輪郭内左右に縦の郭線を入れ「右為慈父、三十三年乃至」、
中央に三行で、「応安三年(1370)、七月、晦日」の紀年銘を刻む。
亡き父の三十三回忌追善供養として応安三年(1370)七月末日に造立された。
尚、十三仏信仰における三十三回忌に割り当てられた仏菩薩は「虚空蔵菩薩」。
関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)中央部 (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期)
写真、前列の向って左端が貞治六年銘石塔婆(No:11-4)、前列の右端が応安三年銘石塔婆(No:11-12)。
関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)現地説明板 (前列18基、後列24基、Noがついている)
関(せき)応安七年銘 金剛界大日種子自然石塔婆 石仏と石塔-目次!
関(せき)の古碑群(自然石塔婆群) (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期、安山岩、高さ 39.5~107.5Cm)
甕杉(かめすぎ)のそば、覆屋内に42基の石塔婆が安置されている。
*JR五能線 「北金ヶ沢駅」下車、東南東方向へ 徒歩 約18分。
(撮影:平成25年10月15日)