関 永和二年銘 金剛界大日種子自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-28、後列、左から10基目)

  金剛界大日種子を主尊とする慈父逆修の石塔婆で、同じ永和二年(1376)二月銘 悲母逆修の石塔婆と双式。

関 金剛界大日種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代後期 永和二年 1376年、安山岩、高さ 53Cm 幅 45Cm)

表面上方、二重月輪内に金剛界大日種子「バン」、下方は中央に一対の花瓶と香炉、左右の小輪郭内に願文と紀年銘を刻む。

石塔婆 上部

蓮座上、二重月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む。

石塔婆 下部

蓮座下、中央に香炉、その両側に一対の花瓶、左右の枠線内に願文と紀年銘を刻む。

刻銘:石塔為慈父逆修」、「永和二年(1376)二月、敬白

父の生存中に父の為、死後の法要をとり行う逆修供養として造立された。

刻銘:永和二年(1376)二月 下記の同様式・同年銘の石塔婆と双式。石塔婆群中、双式はこの一組だけ。

関 永和二年銘 金剛界大日種子自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-36 後列、右から7基目)

  金剛界大日種子を主尊とする悲母逆修の石塔婆で、同じ永和二年(1376)二月銘 慈父逆修の石塔婆と双式。

関 金剛界大日種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代後期 永和二年 1376年、安山岩、高さ 57Cm 幅 58Cm)

表面上方、二重月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」、下方は中央に一対の花瓶と香炉、左右の小輪郭内に願文と紀年銘を刻む。

石塔婆 上部

蓮座上、二重月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む。

石塔婆 下部

蓮座下に香炉、その両側に一対の花瓶、左右の枠線内に願文と紀年銘を刻む。

刻銘:石塔為悲母逆修」、「永和二年(1376)二月、敬白

母の生存中に母の為、死後の法要をとり行う逆修供養として造立された。

刻銘:永和二年(1376)二月 刻銘:石塔為悲母逆修

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)中央部 (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期)

写真、後列の向って左端が慈父逆修石塔婆(No:11-28)、後列の右端が悲母逆修石塔婆(No:11-36)。

南北朝時代後期 永和二年(1376)二月に両親の現世安穏・後生善処を願って、子息が二基の石塔婆を同時に造立したものと思われる。

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)現地説明板 (前列18基、後列24基、Noがついている)

 関(せき)康暦二年銘 六字名号自然石塔婆                   石仏と石塔-目次!

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群) (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期、安山岩、高さ 39.5~107.5Cm)

甕杉(かめすぎ)のそば、覆屋内に42基の石塔婆が安置されている。

 板碑(いたび)

*JR五能線 「北金ヶ沢駅」下車、東南東方向へ 徒歩 約18分。

(撮影:平成25年10月15日)