関(せき)康暦二年銘 六字名号自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-39、後列、右から4基目)

  六字名号を刻む石塔婆で、南北朝時代後期 康暦二年(1380)の紀年銘がある。

関(せき)六字名号自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代後期 康暦二年 1380年、安山岩、高さ 44Cm 幅 37Cm)

頭部 山形の自然石を流用、表面中央に三行の罫線を引き、中央に「南無阿弥陀仏」の六字名号、左右に造立趣旨と紀年銘を刻む。

石塔婆 頂部

頭部 山形の自然石を流用する。

石塔婆 下部

三行の罫線を引き、中央に「南無阿弥陀仏」の六字名号、

左右に「右塔口口口口口口口忌、口口口也 康暦二(1380)、敬白と刻む。

関(せき)勢至種子自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-40 後列、右から3基目)

  勢至種子を主尊とす石塔婆で、南北朝時代後期 康暦三年(1381)の紀年銘がある。

関(せき)勢至種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代後期 康暦三年 1381年、安山岩、高さ 51Cm 幅 44.5Cm)

頭部 水平の自然石 表面上方、二重月輪内に勢至菩薩の種子「サク」、下方は四行の罫線を引き造立趣旨と紀年銘を刻む。

石塔婆 上部

頭部水平の自然石、二重月輪内に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。

石塔婆 下部

四行の罫線が引かれ、願文と紀年銘を刻んでいる。

刻銘:窮口逆修貞、門現当二世、未就仍故也、康暦三(1381)四月日、敬白

尚、康暦三年は2月23日迄で、刻銘の康暦三年四月は永徳元年にあたる。

刻銘:康暦三(1381)四月日 石塔婆群中、勢至種子「サク」を主尊とする石塔婆はこれ一基のみ。

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)向って右端部 (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期)

写真、後列の向って左から二基目が六字名号石塔婆(No:11-39)、三基目が勢至種子石塔婆(No:11-40)。

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)現地説明板 (前列18基、後列24基、Noがついている)

 関(せき) 永徳元年銘 種子自然石塔婆                        石仏と石塔-目次!

甕杉(かめすぎ)(県指定天然記念物、樹齢 約1000年、高さ 約35m 幹まわり 最大 7m)

甕杉(かめすぎ)のそば、覆屋内に42基の石塔婆が安置されている。

 板碑(いたび)

*JR五能線 「北金ヶ沢駅」下車、東南東方向へ 徒歩 約18分。

(撮影:平成25年10月15日)